日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)は大相撲7月場所千秋楽の2日、報道陣の電話取材に応じて、場所後の行動制限についての新たなガイドラインを各部屋に通達することを明かした。「本日中には部屋の方に通達。協会員の手に渡ることになる。制限はいろいろあるが、師匠の許可を取って行動することになっている。『誰と、いつ、どこに行く』のかを師匠に報告する」などと説明した。

日本相撲協会は、場所前や場所中は原則的に外出禁止とし、不要不急の外出を自粛するように通達してきた。その状況下で平幕の阿炎と幕下以下の力士1人によるキャバクラ通いの発覚、田子ノ浦親方(元前頭隆の鶴)が飲食店で泥酔している様子の写真がネット上で拡散するなどの問題が起こった。

芝田山広報部長は「師匠の許可を取って行動する。協会員には行動確認表も渡す。出かけた後に行動を確認できるように。どういう行動をしたかを記録する」と、条件付きでの外出を許可する方針を示した。

また会食について「外で食事はダメではない。だけど接待を伴う店は自粛して下さい。阿炎がそういう行動を取ったけど、そういう所は感染者が多いということ」と説明した。

場所後の帰省についても「相手方も安心するために検査をしてから行って下さいとのこと。ルールを守れば外出してもいい」と師匠の許可があり、体調、検査結果などに異常がなければ可能だという。

一方で出稽古については、引き続き禁止のままだという。解禁の時期については「番付発表後に考える」と秋場所(9月13日初日、東京・両国国技館)の番付発表が行われる8月31日以降に決めるという。

また、行動制限に関する新たなガイドラインも「場所後2週間の取り決め。2週間たったら、また2週間の指針がある」と改正する方針。7月場所終了の2週間後に、全力士に新型コロナウイルスの抗原検査を受けさせることも明かした。