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Wednesday, September 30, 2020

新大関・正代、名門の誇り…時津風部屋57年ぶり - 読売新聞

 大相撲で「不世出の大横綱」の系譜を引く新大関が誕生した。30日、大関に昇進した正代関(28)。不滅の69連勝を誇る第35代横綱双葉山が創設した時津風部屋(東京都墨田区両国)が57年ぶりに生んだ新大関は、記者会見で「もっと活気があふれる相撲部屋になってもらえたら」と話した。

 時津風部屋の源流は双葉山が1941年、現役時に開いた「双葉山道場」にさかのぼる。後に「時津風部屋」に改称したが、今も玄関には「双葉山相撲道場」の看板が掲げられ、角界では「道場」と通称される。

 本場所前となれば、出稽古で多くの関取が集結する。同じ一門の横綱鶴竜関や、双葉山に憧れを抱く横綱白鵬関も定期的に姿を見せ、正代関は稽古相手に指名され、鍛えられた。「成果を残さないといけないなと思ってきた」と正代関。歴史の重みを体感できる稽古場で、力を蓄えていった。

 晴れの伝達式には、57年前にこの部屋から大関に昇進した元大関豊山の内田勝男さん(83)の姿があった。正代関と同じ東京農業大出身で、双葉山の直弟子にあたる内田さんは、「(正代関は)立ち合いで姑息こそくなことをしない基本に忠実な相撲。師匠(双葉山)の教えがそうだった」と目を細めた。

 新大関が口上で述べた「至誠一貫しせいいっかん」は、部屋後援会の「木鶏もっけい会」が薦めた言葉だった。内田さんは「(正代関は)道場の精神を感じ取ってくれている」と感慨深げだ。

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