テーブルには、ほのかに灯(とも)る卓上照明。いすの背にはふかふかとしたフェイクファー。東京の百貨店、松屋銀座のインテリア売り場を見て歩くと、部屋を秋冬らしくかざるのに役立ちそうなアイデアが、そこかしこにちりばめられていた。売り場で家具や小物のコーディネートを担当した、インテリアスタイリストの竹内優介さん(29)に、秋冬の心地よい部屋作りのポイントを聞いた。
(津川綾子)
色をそろえる
無彩色のグレーのソファに、シルバーの照明器具。その無機質さとバランスを取るように、観葉植物や竹細工のオットマン(足置き)、古い木材などを張り合わせたローテーブルといったナチュラル感のある物も置かれている。竹内さんが手掛けたリビングスペースは、ありきたりにならないよう、「テイスト(持ち味)の異なる物をバランスを考えて組み合わせた」という。
とはいえ、素材やデザインが異なる家具や小物を組み合わせるのは難しい。インテリアに統一感を出すポイントを竹内さんに聞くと、「物どうしの色の一部をそろえて『つなぐ』ことを意識して」と教えてくれた。
例えば照明器具のシルバーと、テーブル上で小物をまとめる「受け皿」の色をそろえ、さらに壁にかざったポスターはソファのグレーになじむ無彩色を選択。額縁を木製にすることで、観葉植物などとあいまって部屋にナチュラルな雰囲気が加わる。
秋冬は、部屋にぬくもり感が欲しくなる。そんな雰囲気づくりに役立つのが、電球色の小さな卓上照明だという。
竹内さんはローテーブルに卓上照明を2つ配した。「ほのかなオレンジ色に灯る『電球色』の光があると、部屋がリラックス感のある空間になる」といい、自身も「夜、落ち着いた雰囲気で過ごしたいとき、天井の照明を落として卓上照明をつけて過ごすことがある」と明かす。
また、毛織の布や暖色のクッションなどをソファに置いても、ぬくもり感のある空間になる。
「ステージ」にまとめて
小物の置き方、並べ方がうまくいかず、おしゃれに見えない。かざったつもりが、雑然としてしまう-。そんなときは、「小物の置き場となる『ステージ』を設け、その範囲にまとめて配置するとよい」と竹内さん。例えば、花瓶、観葉植物、卓上照明などはシルバーの「受け皿」を「ステージ」にして、その上に。「ステージ」は改めて何かを購入しなくても、手持ちの本でも、お気に入りの布でもよいという。
観葉植物などをのせたシルバーの「受け皿」は、竹内さんがアルミホイルと金属製のフレーム(枠)を組み合わせて作った。そばに置いた鉢植えも、アルミホイルで包んで統一感を出した。
ほかにも、「代々木公園で拾った枝と、落ち葉の束もかざってみました」。
買った物でも、拾った物でも、それをかざることで「好きだな」「居心地がいいな」と思える部屋になるか、が大事だ。
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