■ 難航した元ホストのお部屋探し
元ホストのお部屋探しを担当することになった25歳の私。
私は彼からあれだけ痛い目に遭わされたのに、まだ色恋感情が残っていたようで、彼に満足して欲しいが故に、超頑張って20件くらい紹介しました。
今だったら彼が契約できる部屋しか紹介しませんが、当時は「 審査なんてどうにでもなるんでしょ 」、というお嬢様の考え方で、物件のオーナーさんたちが彼を受け入れてくれない事は考えていませんでした。
彼が気に入った順番でお部屋にお申込みしていきましたが、「 連帯保証人が居ないからダメ 」、「 年収が低すぎてダメ 」、「 勤務年数2カ月って短すぎるからダメ 」、とダメ出しを食らう日々。
実家住まいなんだから連帯保証人は親にお願いすればいいじゃんって皆様思われるかもしれませんが、彼の実の両親は蒸発していて、親戚の家を実家と呼んで住んでいました。親戚に連帯保証人を頼みたくないから、連帯保証人なしが希望だったんですよね。
そんな中、ようやく、年収が低くても、勤務年数2カ月でも住める部屋が見つかりました。連帯保証人については、「 必須だけど友人でいい 」と言ってもらえました。
私「 連帯保証人、友人でもいいんだって！先輩か職場の人に頼んで契約しよう！」
元ホスト「 頼みにくいから、お前が連帯保証人になってよ 」
私「 え、いやだ。逃げる気でしょ 」
元ホスト「 一生のお願い！絶対逃げないから！指切りげんまんするから！」
私「 うーん、、、じゃあ私も家賃半分出すから、一緒にお部屋使っていいなら連帯保証人になってもいいよ 」
こんなノリで、最終的には一緒に部屋を借りることになりました。
彼と一緒に部屋を借りられるとか、ぶっちゃけ付き合っちゃったりあるのかなーってドキドキしていました。。。
しかしそんな甘い幻想は3週間で崩れ去りました。ある金曜日の夕方、彼は居酒屋出勤で不在だとわかっていましたが、掃除・洗濯をしておいてあげようと部屋に行きました。
玄関ドアを開けるとそこには見たこともない女性の靴があり、奥の部屋に電気がついていました。私はパニックになりながらもそっと玄関ドアを閉めて自分の車に戻りました。部屋に居たのは間違いなく彼女だと思いました。
■ 幼馴染からのアドバイスで元ホストとの関係を解消
自分で自分が情けなくなりました。彼にどんなに尽くしても、ただの都合のいい女から脱却することは出来ないんだなあ。そんなどん底を噛み締めている時、小学校の同級生（ イトー君 ）から電話が鳴りました。
イトー君「 うぇ〜い、ガングロ〜。今何してんの〜？俺はゴトーと二人でドライブしてるんだけど〜！」
イトー君は小学校の時に沖縄から転校してきた喧嘩が強い男の子です。アダモちゃんのような外見に関わらず、女を引っかける能力に長けているという人でした。
ゴトー君もイトー君と同じく同級生です。アル中で、昼も夜もお酒を飲んでいて、酔っぱらって仕事に行けないという事が頻繁に発生する人でした。
私「 今ね、こんなことがあって落ち込んでるんだ… 」
イトー君「 なんか面白い展開でウケるｗ 今から俺らがそっち行って助けてやるわw 」
人の不幸を超楽しむタイプのイトー君とゴトー君は電話から30分くらいで、私と元ホストが借りている物件の前に到着しました。
イトー君「 どこの部屋？！俺がその女追い出してやる！」
ゴトー君「 俺は、出てきた女を誘って飲みに行っていい？！」
ガングロ「 あんた達、バカすぎて悩んでる自分が馬鹿らしくなってきたわ…ってうちら全員バカやん… 」
3バカトリオで行う作戦会議は難航しましたが、元ホストに電話をかけて、「 とりあえず今日は女の子に帰ってもらいたい 」と伝えました。イトー君が電話で元ホストにこう言いました。
イト―君「 お前（ 元ホスト ）とガングロがどんなルールで部屋を使っているか知らないけど、『 彼女来る 』って言わなかったお前が悪いよ。すぐに女追い出さないと、俺ら3人で部屋に入って彼女と仲良くなっちゃうよ 」
元ホストは30分後に彼女を帰らせることを約束しました。そして無事に部屋の中に入れた私達…。2人からは、元ホストとの縁を完全に断ち切ったほうがいい、一緒に部屋を借りる関係を解消した方が良いとアドバイスを受けました。
その頃の私は実家暮らしで自由に友達を呼べる部屋がありませんでした。その為に元ホストと部屋を借りていたんだと話すと、「 いや、今だって自由に友達呼べてないじゃん 」と一蹴されました。
そして、「 自分たちも実家暮らしで友達と遊ぶ部屋が欲しいから、3人で一緒に部屋を借りよう 」と提案を受けることに…。3人とも徒歩5分圏内に実家がある幼馴染。実家に生活拠点があるから部屋の用途としては酒飲んで寝落ちするだけ。
なんか超面白そう！！元ホストにこの話をすると、悲しいことに超喜んで受け入れてくれました。不動産屋さんにはきちんと、保証人と同居人の「 変更届 」を出しました。（ ←ここ重要 ）
■ 幼馴染3人で2DKのアパート「 ピスタチオ小林 」を借りる
ここから幼馴染3人のお部屋探しが始まりました。そして私たちは3人の実家から歩いて行ける距離にある2DKのアパートを借りました。建物名は忘れましたが、この部屋に「 ピスタチオ小林 」という名前を付けて、秘密基地感を出していました。
このスペックを見て、「 2DKで4.2万円って安くない？」と思った方がいると思います。実は、うちの地元は超田舎なのですが、大〇建託のアパートが山のように建っています。そして、家賃4万、駐車場1台込、2DKというスペックのオンパレードなのです。
なみに私の地元に土地からアパートを建築しようと思ったら、こんな数字になります。
土地代1,500万円（ 坪15万円、敷地面積100坪 ）
建築費4,320万円（ 坪単価60万円×12坪×6世帯 ）
合計 5,820万円
家賃年収 5.5万円×6世帯×1年＝396万円
超田舎なのに利回り6.8％！！！土地はそこそこ高く、家賃は安いのが理由です。
「 賃貸経営やるなら地主しか無理だろう 」というエリアです。
住んでいる人も地元民以外は「 家賃が安い 」とか、「 家が安く買える 」とかの理由で移住してくる人が多いです。つまり、賃貸物件を “借りる” にはコスパ最強エリアという事ですね！！
だから私たちもこの値段で2DKの部屋を借りられたのですが、民度の低い3人が部屋を一緒に借りるとどうなるのかというと、当然、色々な事件が起こります…。
ということで、次回は「 2人以上入居可物件 」の闇に迫ります♪♪
次回もお付き合いくださいね♪♪ありがとうございました♪♪
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