さて、前回に引き続きスマートスピーカー関連の話である。以前はスマートスピーカーなんて興味のなかった筆者だが、今やすっかり手放せない存在になっている。
といってもスマートスピーカー使わない派も少なくないだろう。「アレクサ、テレビをつけて」などと独り言をつぶやくよりは、リモコンで「ピッ」で十分だし、あるいは「キッチンタイマーや目覚まし時計としても使える」とか別にスマホでも十分だ。まったくもって筆者もその通りだと思う。
しかし、それでも筆者がスマートスピーカーにハマり、オススメしたい理由は、一声でいくつもの家電をまとめて操作できる点だ。横着者で“のび太”気質な筆者にはこの機能が便利すぎるのである。
「アレクサ、おはよう」で部屋の照明もマルチディスプレイも電源オン
筆者もまだ使いこなせているわけではないが、特に仕事部屋でスマートスピーカーが大活躍している。
以前であれば、朝は、部屋の照明をつけて、2枚のディスプレイの電源、季節によってはエアコンを入れ、PCを起動してからスケジュールの確認、ニュースのチェック、天気のチェック、というのが概ねの作業だった。
そこにスマートスピーカーを導入してみると、「アレクサ、おはよう」の一声で、部屋の照明、2枚のディスプレイ、エアコンの電源が入り、さらに今日のスケジュールやニュース、天気も音声で読み上げてくれる。筆者はニュースなどを確認しつつ、その間にPCが起動するのを待っているという感じだ。
テレワークになってからは、業務の直前まで寝てたりするので、ここの時間短縮はとても重要なのである。
休憩に入るときも、以前はディスプレイの電源などを落とすのが面倒だったが、「アレクサ、仕事休憩」と言えば照明やディスプレイの電源が落ちるし、「アレクサ、仕事再開」と言えば再び照明やディスプレイの電源が入る。
仕事終わりにディスプレイの電源を切り忘れる、なんていうこともないから節電にもなる。これはもう便利すぎて手放せないわけだ。
こうした一括操作は、Amazon Alexaの「定型アクション」を使ったもの。アプリで設定することで、一声で複数の機器の操作が可能になるのだ。
ただし、一部のIoT対応家電をのぞいて、スマートスピーカーだけでは照明やエアコン、ディスプレイの電源などを操作することはできない。ほかにスマートリモコンやスマートプラグといった機材が必要になるので、今回はそのあたりを紹介したい。
スマートリモコンが天井に取り付けられるとメリットしかない
そしてここからが今回の本題のスマートリモコンだ。
スマートリモコンは簡単に言えば学習機能付きの赤外線リモコンだ。昔、スゴくたくさんボタンのついた学習リモコン的なものがあったが、機能としてはそれがさらに進化したと思えばよいだろう。テレビもエアコンも扇風機も、赤外線リモコンで動かせるものなら、ほとんどすべての製品を動かすことができる。しかも操作はスマホやスマートスピーカーなので、リモコン本体がボタンだらけということもない。
スマートリモコンも各社から登場している。こちらについては、どれだけ多くのメーカーの製品に対応しているのかが選択のキモになるだろう。ほとんどの製品では、学習機能も付いているので、もし自分の持っている機器のリモコンがプリセットから見つからなくても、一つ一つボタンを登録していくことは可能だ。また、将来的なことを考えても、口コミなどを参考にしつつ、評価の高いブランドを選んでおいたほうが無難だろう。
そしてスマートリモコン選びで気にすべき点がもうひとつある。それが置き場所だ。スマートリモコンは全方位に赤外線が飛ぶようにできているので、普通の手に持つリモコンと違って、どこかに据え置きで使うことになる。ただし、その置き場所が問題なのだ。
例えばリビングをイメージしてほしい。正面にテレビ、後方にエアコン、足下に扇風機、AVラックの中にHDDレコーダーとあちこちに動かしたい家電があると、そのすべてに赤外線が届く場所にスマートリモコンを置かなければならない。
部屋の真ん中に置けるのがベストだが、スマートリモコンは本体は小さくても電源が必要なので、部屋の真ん中にというのはなかなか置きづらい。壁に貼り付けるのが現実的だが、赤外線を飛ばすことを考えると、障害物がない高い位置に付けたいところ。となるとケーブルがたれ下がるので、見た目があまりよくないわけだ。
筆者宅の場合、妻がそういう後付け感のあるものが大嫌い(ルーターとか置けない)なので、どこに取り付けるのかは大きな問題なのである。
そうした中でオススメしたいのが、今回購入したSwitchBotの「シーリングライトプロ」というわけだ。最近はスマートスピーカーで操作可能なIoTタイプのシーリングライトもいくつか登場しているが、このシーリングライトプロは、IoTのシーリングライトにスマートリモコンの機能も持たせているのが特徴だ。
このシーリングライトとスマートリモコンの組み合わせが秀逸なのだ。
まずは置き場所に困らない。電源は天井の引っかけシーリングから供給されるので、電源ケーブルがぶら下がることもなければ、コンセントの位置を考える必要もない。ただし唯一の問題として、壁スイッチをオフにすると動かなくなるので、筆者宅では壁スイッチに簡易なカバーをして触れなくしてある。
そして、シーリングライトはリモコンの赤外線を飛ばす上でも理想的な場所にある。一般的にシーリングライトと言えば部屋のど真ん中の天井にあるだろう。つまり周りに障害物もなく、部屋中に赤外線を飛ばすことができる。スマートリモコンとして、実に理想的な場所と言えるわけだ。
加えてSwitchBotは国内トップクラスの売り上げ台数を誇る人気ブランドで、将来性という意味でも安心感が高い。IoT機器はクラウド側のサービスが止まってしまうと使い物にならなくなってしまうので、ブランドの信頼度は重要だ。
なお、SwitchBotのシーリングライトプロは6畳用、8畳用、12畳用があり、また、見た目は全く同じでスマートリモコン機能のない「シーリングライト」もあるので購入時には注意したい。
電気代の節約に!? 休憩時にも一声で簡単電源オフ
というわけで、スマートスピーカーを使って部屋の照明とテレビ、エアコンが操作可能になった。2台のディスプレイはGosundのスマートプラグで元電源で操作可能にしている。
あとはAlexaアプリの方で「おはよう」や「仕事休憩」といったワードに、それぞれ操作したい内容を複数登録すれば、一声でいろいろな操作ができるようになるわけだ。
筆者の場合、仕事部屋で「おはよう」と言えば、シーリングライトが点灯し、2枚のディスプレイ、エアコンの電源が入り(今の時期は使っていない)、先週紹介したEcho Show 8が今日のスケジュール、今日のニュース、天気を映像付きで読み上げるという風にしている。
また、「仕事休憩」と言った時はエアコンはつけたまま、シーリングライトとディスプレイをオフに。「仕事再開」でシーリングライトとディスプレイがオンになって、「仕事終了」と言うと、エアコンを含めてすべてオフになるように設定している。
あとはThinkPadの電源ボタン付きのドックにSwitchBotの「ボット」を組み合わせて、PCの電源も入れられるようにできないかと検討中だ。これもうまくできたらそのうち紹介したい。
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