トラックのキャビン上部に三角の流線形のパーツが付いていることがあります。このパーツは一体どのような役割をしているのでしょうか。
運転席の上に存在する謎の小部屋とは
物流の需要が増している現在では、あらゆる場所でさまざまなトラックを見かけるようになりました。
トラックのキャビン上部に三角の流線形のパーツが付いていることがあります。このパーツは一体どのような役割をしているのでしょうか。
街の交通を見ていると、荷室部分が冷蔵・冷凍庫になっているタイプや幌(ほろ)と呼ばれるシートが取り付けられているタイプなど、さまざまな種類のトラックが走っています。
その中には、運転席や助手席の上部に三角の流線形をしたパーツが取り付けられたトラックが存在しますが、このパーツは一体何のために設置されているのでしょうか。
このパーツは「エアデフレクター」や「導風板」、「風防」などと呼ばれており、パーツが流線形をしているため、トラックに当たる風がなめらかに流れ、走行中の空気抵抗を減らすことができます。
空気抵抗が減ると燃費が良くなる、スムーズに加速できる、トラックが安定して走れるなどのメリットがあることから、このエアデフレクターを取り付けるトラックも多いのです。
またエアデフレクターは雨水がフロントガラスの横を流れるような形状に設計されているため、降雨の際にフロントガラスの視界を改善するほか、運転中の風切り音を軽減させる効果もあるという優れものです。
さらに、このエアデフレクターには固定式と可変式、ボードタイプの3つの種類があります。
固定式のエアデフレクターは大きさや角度などが固定されているのに対し、可変式は自分で角度を変えて防風効果を調整できます。
そしてボードタイプは3種類の中で最も安価であるものの、前面に当たる風しかカバーできないという特徴があります。
前述のように快適な運転をサポートするエアデフレクターですが、実はその内側をベッドスペースとして活用できる商品が存在します。
たとえば、いすゞ「ギガ」にオプションで設置する「マキシルーフ」の場合は運転席上部のハッチを開け、昇降台を使ってベッドスペースへのぼることが可能です。
ベッドスペースには左右に小窓が付いているほか、コンセント、蛍光灯なども備わっています。
いすゞのホームページによると、「マキシルーフ」は正面から見たときの横幅が1985mm、中央部の奥行きが1025mm、最高部の高さが865mmと掲載されています。
人によってはベッドスペースに座った際に多少かがむ必要があるかもしれませんが、大人1人が寝るには十分なスペースです。
また過去には三菱ふそうが「スーパーマルチルーフ」、日野が「スーパーハイルーフ」という名称で、それぞれ同様のベッドスペースを設置したトラックを販売しています。
SNS上では「このパーツが寝室なの知らなかった」という声が多く聞かれたほか、「ベッドスペースがエアデフレクターを兼ねていて合理的」、「こういうスペースちょっと憧れる、楽しそう」といった好意的な声もありました。
秘密基地のような場所にロマンを感じる人もいるようです。
また、「夏場は暑くないのかな?」という疑問を持つ人も。
いすゞのホームページでは「アイクール・ミニ」と呼ばれる小型のクーラーシステムをベッドスペースに設置している写真が掲載されています。
また、車種によってはエアコンの風をベッドスペースへ送る装置や蓄冷式のエアコンが備わっている場合もあります。
※※※
トラックの運転席上部に設置されているエアデフレクターには空気抵抗を減らし、トラックの走行をより良くする役割があります。
さらに、トラックによっては内部がベッドスペースとして活用されています。
もしかすると駐車場で見かけるトラックのエアデフレクター内ではドライバーが休憩しているのかもしれません。
からの記事と詳細 ( トラックの「謎の部屋」何のため? 三角形デザインも種類色々! 内部はどうなってるのか - くるまのニュース )
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