「最近、アパートの一部屋を借りてヤミ飲食店を開業する中国人が増えている」
そう明かすのは、都内にある中国系不動産会社代表のX氏だ。
しかし、アパートの一部屋で飲食店の営業など可能なのか。
「いわゆる客席スペースを設けず、デリバリーのみで営業するゴーストキッチンというやつです。しかし、アパートの多くは事業用物件としては利用できない契約になっている。それにもかかわらず、1日料理の匂いを漂わせて配達員がひんぱんに出入りしていれば、そりゃトラブルになる」
4月にも都内で半年ほど営業していた闇ゴーストキッチンの退去に立ち会ったばかりだというX氏によると、その店が違反していたのは大家との契約だけではなかった。
「1人暮らし用の小部屋にガスバーナーを持ち込んで、主に四川料理を提供していたようです。私は飲食店用物件も仲介していますが、シンクや手洗い器の数などを見ても、保健所の検査をクリアできるものではなく、飲食店の営業許可を得ていなかったことは明らか。もともと貧弱な換気扇は油まみれになっていて、ダクトのなかはネズミの糞(ふん)とゴキブリの死骸まみれでした。トイレを食品倉庫に使用していた形跡もあった。しかし、同じアパートに住む人の話では、かなり頻繁に配達員が来ていたらしく、なかなか繁盛していたようです」
ウーバーイーツをはじめ、大手のフーデリアプリでは、飲食店営業許可がなければ加盟することができない。しかし、X氏によると、中国系の一部のアプリでは、加盟手続き時に営業許可の確認はされないのだという。
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