日本相撲協会は27日、引退後も現役時代のしこ名のままだった鶴竜親方(38=元横綱)が、年寄「音羽山」を継承、襲名すると発表した。併せて、鶴竜改め音羽山親方は陸奥部屋から独立し、東京・墨田区内に「音羽山部屋」を新設することも発表された。ともにこの日、持ち回りの理事会で承認された。

鶴竜は21年春場所限りで現役を引退した。横綱は引退後、5年に限り、現役時のしこ名で年寄として相撲協会に残ることが可能。この特権を使い、引退時に所属していた陸奥部屋で、部屋付き親方として指導していた。

鶴竜は現役時代、元関脇逆鉾の井筒部屋に入門したが、元逆鉾が19年9月に58歳で急死したことを受けて、陸奥部屋へと所属変更していた。新設される音羽山部屋には、旧井筒部屋時代から同部屋で付け人も務めていた42歳の三段目鋼(はがね)と、今年3月の春場所で初土俵を踏んだ16歳の序ノ口竹内の力士2人、旧井筒部屋時代から同部屋だった床山の最高位、特等床山の63歳床鶴の計3人が、一緒に移ることになった。

陸奥部屋は、師匠の陸奥親方(元大関霧島)が来年4月に65歳の定年を迎える。その後は誰か別の親方が部屋を継承するのか。継承されないのであれば、鶴竜の音羽山部屋に転属となる力士、床山以外の、陸奥部屋の相撲協会員は、どの部屋に転属となるかなどは未定となっている。