Pages

Sunday, January 26, 2020

『部屋とYシャツと私』歌手、平松愛理。20代、ぺしゃんこになっても諦めなかった夢(GINZA) - Yahoo!ニュース

最初のデビューは白紙に。でも絶対、夢は諦めなかった

1992年、結婚を控えた女性のリアルな心情を歌った自曲『部屋とYシャツと私』がラジオや有線放送で話題になり、ヒットチャートを揺るがした平松愛理。デビューからわずか3年でのブレイク。一見、順風満帆な印象だが、実はその活躍の裏で悩み苦しんだ時期もあったという。上京後、訳あっての貧乏生活を経て、結婚、離婚、そして育児。実家が全壊した阪神淡路大震災の記憶――。平成の始まりとともにデビューして30年が経ち、令和の活動へとたくましく舵を切る平松の今を聞いた。

地元・神戸での音楽活動中に、東京にあるレコード会社からのソロデビューが決まった平松愛理。自作の曲でデビューする話だったはずが、いざ上京してみると「あなたは歌うだけだから」と、用意された曲でデビューする話にすり替わっていた。

「東京は全国区のものをつくっている街だから、ハードルが高いのかな」。そう思ったこともあったが、自身で曲をつくるのが当たり前になっていた平松にとって、目の前のデビュー計画はとても違和感のあるものだった。結局、そのレコード会社から約束されていた裕福な暮らしを手放し、自らの力であらためてソロデビューを目指すべく、貧乏生活に身を投じた。

地元へ戻ろうとは思わなかった。このままでは帰れない。かといって、それまでつくってきたデモテープをそのまま、あたらしいレコード会社に持ち込む気はなかった。

「関西では、感覚的な言葉で大抵のことを伝えられるんです。『めっちゃええ感じやわ』『ほんまに~』とか。そういうファジーな言葉に慣れている土地柄なんですね。でも東京で何かをプレゼンするときに必要なのは、根拠になる言葉、つまりコンセプト。“平松愛理”がつくる曲がこの世に存在すべき理由はあるのか。東京で勝負するなら、それを相手にわかってもらえるよう筋を通しておかないといけない。何を問われても応えられる自分をつくらなければならない、そう気づいたんです」

神戸で活動をしていた頃とは違う闘い方を覚えた平松は、曲の「見せ方」を重視することにした。曲のどこをどう聴いてもらいたいのか。どうアレンジするのか。それからは打ち込み機材を購入、ギター、ベース、ドラムなど各楽器のパートをすべて自ら譜面に起こし、曲づくりをひとりで進めた。

「神戸でバンド活動していた頃は、メンバーに『こんな風にアレンジしたい』と口で伝えたら、それをそのまま楽器で弾いて音にしてくれた。でも上京したらメンバーはいないわけだから、すべて自分でやる必要があったんです。自分で弾いても感じが出ない部分だけは、東京でできたミュージシャン友だちに弾いてもらいました。『ごはんつくってあげるから、代わりにちょっとギターソロ弾きにきてくれない?』なんて交換条件を出して」

当初デビューが決まっていたレコード会社に「やめます」と伝えてから一つの季節が巡り、少し涼しくなってきた頃。自分の目指すものを一生懸命追いかけているうち、同じように音楽の夢を追う人々が周りに集まってきた。当時住んでいた幡ヶ谷のアパートの小さな部屋で、仲間と夜な夜な夢を語り合った。

そうしてますますモチベーションを高めた平松は、週に必ず2曲は宅録することを自分に課していた。その多くは新曲だったが、ときには既存曲を再アレンジすることもあった。

「レコード会社にデモテープを持ち込んでも、なかなかまともに聴いてもらえない。相手がデモテープ再生中にイヤホンを片方はずして、別の誰かと喋っているなんて、日常茶飯事。ところがある日、『いい曲を書けるようになったね』って。そう言われたのは、以前持ち込んだ曲を、包み紙を変えるように、全然違うアレンジにしてみたものでした。そのときわかったのは、伝えたいことをどう伝えるのかを突き詰め、ピュアに表現した作品が強いということ。アレンジも含めて、オンリーワンの作品を常に目指さなきゃいけないんだって思ったんです」

あらためて念願のソロデビューが決まり、そのレコード会社へ打ち合わせに行くと、フロアにいたその場の全員が「よかったね、おめでとう」と立ち上がって祝福をしてくれた。

採用された自作の曲をレコーディングし、1989年2月21日、ついに念願のソロデビューを果たした。平松愛理の名を世に轟かせることとなる『部屋とYシャツと私』は、デビュー翌年にリリースした3rdアルバム『MY DEAR』に収録された。

Let's block ads! (Why?)



"部屋" - Google ニュース
January 24, 2020 at 04:00PM
https://ift.tt/37v5jz6

『部屋とYシャツと私』歌手、平松愛理。20代、ぺしゃんこになっても諦めなかった夢(GINZA) - Yahoo!ニュース
"部屋" - Google ニュース
https://ift.tt/3aHbHoY
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

No comments:

Post a Comment