転籍した元中川部屋の力士が初日の取組で一番相撲に臨み、弓取りも務めた東序二段35枚目春日龍(36=友綱)が“元中川部屋1勝”を挙げた。

取組は観客が入っていない午前中に行われ、春日龍は突き落としで西序二段34枚目栃乃島(33=春日野)を破った。取組後、リモート取材に応じた春日龍は「初めてなので分からないことばかり。いつもと違う場所。相撲に集中したい」と気を引き締めた。

中川親方(元前頭旭里)は弟子に暴力を振るうなど不適切な指導があり、懲戒処分を受けて、委員から平年寄へと2階級降格。それに伴い中川部屋は閉鎖し、力士らは同じ時津風一門の部屋を中心に転籍した。中川親方は時津風部屋の部屋付き親方となった。

元中川部屋の力士では序二段で春日龍のほかに4人が登場したが、4人はいずれも黒星発進となった。

東序二段115枚目吉沢(27=朝日山)は寄り切りで敗れ、東序二段85枚目笹崎(19=時津風)は体格を生かして前に出たが、相手の厳しいおっつけに屈して送り倒された。西序二段48枚目木山(19=友綱)も一方的に押し倒され、西序二段37枚目大国里(27=追手風)も黒星を喫した。

ホープの西幕下6枚目旭蒼天(27=片男波)は、初日に東幕下7枚目千代嵐と対戦。元中学横綱の西幕下54枚目吉井(16=時津風)は2日目に登場する。