* * * case2.プライドをかけて投稿し続けた侑佳さんの場合 愛知県在住/夫+子ども2人/歯科医師 家庭力アッププロジェクトには、片づけ前の部屋の写真を撮って、受講生だけのFacebookグループに投稿してもらうというルールがあります。この課題を伝えると毎回、「エー!」「無理、無理」という悲鳴に近い声が聞こえてきます。でも、鬼と呼ばれようが、ルールなので例外はありません。 本人も目を背けたくなる部屋のビフォー写真、片づけ途中の状況やスッキリと片づけ終わった部屋のアフター写真、これらをその日の気づきと一緒に投稿してもらいます。 痛い思いをする分だけ、写真の効果は絶大。 「うわぁ。ウチってこんなに散らかっているのね」と部屋を客観的に見ることができ、それを他人にさらすことが自分への戒めになります。一人の頑張りは全員のやる気となり、トライ&エラーの様子は誰かのヒントに。集団のパワーが発揮されるのです。 このグループのメリットを最大限に活かしたツワモノがいました。 愛知県在住の侑佳さん。2020年初夏に開催したオンラインのプロジェクトに参加された2人のお子さんのママです。笑顔が素敵な歯科医師。私には家庭もキャリアも全て持っている女性に見えました。 侑佳さんは、プロジェクトのZoom説明会をビジネスホテルから参加しました。なんと説明会用にわざわざ部屋を予約したのです。理由はプロジェクト参加後の初投稿に書かれていました。 「心の中は荒んで、幸せとは程遠い生活です」 3年前にさまざまな事情で引っ越してから、子どもの進学や進級、夫の仕事の変化に追われて、家の中はぐちゃぐちゃ。何をどう配置したらいいかわからないまま暮らしてきました。離婚を覚悟するほど夫婦げんかも多く、やんちゃな息子さんを叱る日々。家にいるのがイヤ、自分の居場所じゃないから、とホテルから参加されたのでした。 これまで誰にも言えなかった思いを吐き出し、自分と向き合う覚悟を決めた侑佳さんは「本気」をみせます。なんとFacebookグループに毎日1回投稿することを宣言。「#お片づけの心得」でつづる投稿を自分に課したのです。 ある日は、片づけ中に出てきた神社のお札やお守りなど「神系グッズ」の写真と一緒にこんなコメント。
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