独立洗面台とは、浴室やトイレから切り離されている洗面台のことを指します。物件探しの際、こだわり条件として選ばれることも多く、重視している人も少なくはありません。
しかし、独立洗面台が設置されている物件は、そうでない物件と比べて家賃が割高になる面もあります。
ここでは、独立洗面台によって生まれる生活の違いを確認したうえで、デメリットの解消法について見ていきましょう。
独立洗面台がないとどう困る？ 水回りの設備の違いについて
賃貸物件を探すうえで、水回りに関する条件は重要視されやすいポイントのひとつです。ここでは、独立洗面台を中心に、水回りの設備が生活にどのような影響を与えるのか説明していきます。
3点式ユニットバスと2点式ユニットバスの違い
独立洗面台のない物件の水回りには、大きく分けて2種類のタイプがあります。
3点式ユニットバス
トイレとお風呂、洗面台が一室に収まっているタイプは「3点式ユニットバス」と呼ばれており、シンプルなワンルームのアパートなどで採用されることが多い設備です。
2点式ユニットバス
一方で「2点式ユニットバス」は、お風呂と洗面台が同じ空間にあり、トイレは別に設けられているものを指します。
どちらも独立洗面台がない点は一致しているものの、2点式はトイレが独立しているため、生活の利便性は高いといえます。
家賃に関しては、3点式を採用している物件のほうが安い傾向にあるものの、浴室内にトイレが設置されているため、シャワーを浴槽で浴びる必要があり、お湯をためるのがやや困難です。
そのため、使い勝手がよく、収納スペースにもゆとりを持った独立洗面台がある物件は、ユニットバスのタイプよりも家賃が高くなりやすいといえます。
独立洗面台のメリットは利便性の高さ
独立洗面台があることで生まれる大きなメリットは、水回りの収納スペースが増えるところにあります。洗面台下のスペースを使えるため、せっけんや洗剤などのストックを入れておいたり、タオルや掃除用具などを保管したりできるのです。
また、浴室の湿気を気にせずに洗面台が使えるため、化粧や歯磨きなどを気軽に行える点も魅力のひとつだといえます。電源が付属している場合も多く、ドライヤーなどの使用が可能なところはユニットバスにない強みです。
ユニットバスは、独立洗面台と比べて鏡のサイズが小さく、湿気で曇りやすいといったデメリットもあります。そのため、ヘアセットやメイクを行う女性にとっては不便に感じられてしまうこともあるのです。
ただ、独立洗面台は利便性が高い分だけ、物件の値段を上げる要因ともなります。家賃やデメリットを比較して、自分に合った物件を選ぶことが重要です。
工夫次第でデメリットも解消！ 独立洗面台がない部屋で快適に過ごす方法
独立洗面台は魅力的な設備であるものの、家賃とのバランスからユニットバスの物件を選ばなければならないこともあります。
ここでは、独立洗面台のない部屋で快適な生活を送るコツを見ていきましょう。
簡単な身支度はキッチンで行う
ユニットバスタイプの部屋では、洗面台がお風呂場にあるため、どうしても室内より冷えやすかったり、湿気が気になったりしてしまう瞬間があります。そのため、歯磨きや洗顔などの身支度は、キッチンの流しで行うのもひとつの方法です。
それほど大きな収納場所が必要な行為ではないため、コンパクトにまとめられるケースを用意して、歯ブラシや洗顔料などをキッチンの近くに置くと利便性が高まります。
洗面台とは別にメイクスペースを用意する
独立洗面台のない部屋では、メイクスペースの確保が大きな課題となります。しかし、小さな化粧台や収納ボックスを用意し、部屋の一角をメイク専用スペースに変えてしまえば、あまり不便に感じることはありません。
部屋の中にそれほど広いスペースを確保できない場合には、食卓を化粧台として使用するのもひとつの方法です。普段は座卓として使え、メイクのときにはドレッサーに早変わりする便利なテーブルもあるため、用途に合わせた家具を購入すればスペースの節約が可能となります。
また、メイクスペースをキッチンの近くに設ければ、水を使うときにも便利です。コンセントを確保できるなら、ひとつの場所で化粧もヘアメイクも行えるので、部屋の中で適した場所を選びましょう。
シャワーラックで浴室の収納スペースを増やす
ユニットバスタイプの部屋で快適な生活を送るためには、デメリットのひとつでもある、水回りの収納スペースの少なさを解決することが大切となります。浴室にシャワーラックを取り付けて、入浴に必要な備品の設置場所をつくりましょう。
シャワーフックに取りつけたり、吸盤で壁につけたりするタイプのものがあり、壁面に新たな収納場所をつくれるのが魅力だといえます。設置場所を工夫すれば、3点式のユニットバスでも使用が可能なのです。
ただ、あまり重すぎるものはのせられないため、収納する備品はある程度選別をしておく必要があります。工夫次第では水回りの不便さが大きく解消されるため、収納スペースが不足している場合には検討してみましょう。
まとめ
- 独立洗面台には収納スペースや電源の確保などに関して、さまざまなメリットがあるものの、家賃は高くなりやすい
- ユニットバスの部屋でも、工夫次第では快適な生活を送ることが可能
- 洗面台の代わりにキッチンで身支度を行ったり、部屋の中にメイクスペースをつくったりする方法がある
- ユニットバスでもシャワーラックを使えば水回りの収納性も高められる
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