【J子が行く】J-CASTトレンド記者「J子」とその同僚たちが、体を張って「やってみた、食べてみた、行ってみた」をリポートします。
僕、「J太」(じぇいた)は中華麺作りが好きだ。強力粉に「かん水」を加えて打ち、ラーメンにして食べる。あえてゼロから作る達成感が、僕の心を、そして胃袋を満たす。
材料は、製菓・製パン材料専門店の「TOMIZ(富澤商店)」でそろえる。かん水や、あらゆる種類の小麦粉を用意していて、便利だ。その富澤商店が、東京・渋谷にレンタルキッチンを設置し、菓子作りに招待された。へえ、お菓子...ってそっちはほとんど経験ないよ!
僕もあなたも初心者ですか...
富澤商店は、「東急フードショー」(渋谷マークシティ地下1階)内に店舗を2021年7月7日、リニューアルオープンした。新たに併設したレンタルキッチンで菓子作りを体験する。
実は編集部で「趣味でラーメン作ってて(笑)」なんて謎アピールをしている僕(この原稿にも書いちゃったし)。意を決して、オープンしたばかりのお店に向かう。
今回サポートしてくれるのは、富澤商店広報の萩谷沙紀さん。ずっと笑顔で、テキパキと動く人だ。休日にはおしゃれなケーキとかを作っていそう。
色々なレシピがあるけど、今回は、「フィナンシェ」というバターケーキのようなお菓子を作ることにした。
J太「まともにお菓子を作った経験はないのですが、よろしくお願いします!」
萩谷さん「私も最近お菓子作りを始めたばかりですが、よろしくお願いします!」
ええ、どちらも初心者でした。
住めそうなほどそろってる
お菓子のレシピは、富澤商店の公式サイト上に公開されている。J太がトライするのは、クマちゃんの顔の形をしたかわいいフィナンシェだ。材料は以下の通り。
「千代田金属製 クマちゃん型を使ったハチミツ入りフィナンシェ」
・バター(食塩不使用) 55グラム
・卵白 55グラム
・グラニュー糖 55グラム
・はちみつ 10グラム
・アーモンドプードル 30グラム
・薄力粉(スーパーバイオレット) 22グラム
それぞれ店内で購入し、レンタルキッチンへ(卵は同店で取り扱っていないため持参)。炊飯器、パンの発酵器、IHヒーター、フライパン、高温で加熱できるオーブンレンジ、お皿に箸と、調理道具や食器は完備している。
もはや住めそう。
成型用の焼型に生地がくっつかぬよう食用油を塗り、調理開始だ。
よくわからないなら、動画を見よう
フィナンシェの色の決め手となる、焦がしバターを作る。きつね色になるまで鍋で加熱。あら、レシピに書いていないけど、加熱時間はどれくらいだ?あと「きつね色」ってどんな色合いだ?
J太「火加減ってどれくらいですかね?」
萩谷さん「どれくらいなんでしょうね?」
J太「きつね色?ってどんな色なんでしょうね?」
萩谷さん「どんな色でしょう?」
2人の疑問符が飛び交う不思議空間と化したキッチン。これ、失敗待ったなしでは?
しかし、そこはデキる広報・萩谷さん。富澤商店サイト上のレシピ動画をタブレットパソコンでササっと開き、色合いを確認しはじめた。ふむふむ、こがしバターは思ったより茶色く、そしてじっくり加熱する必要があるようだ。10分かけてIHヒーターにかける。
普段IHではなくガスコンロを使っているため、いまいちつかめない。最初の火加減を強くしすぎたのか、バターの中に茶色いかすが無数に浮いてきた。「こ、このへんで火からおろしましょう」と萩谷さん。ヒーターを止め、鍋底を水で冷やす。ああ、無事に作れるだろうか。
お菓子作り好きには「憧れ」の焼型
次は卵白にハチミツを入れて、混ぜる。そして砂糖(グラニュー糖)を加えて混ぜる。そこにアーモンドパウダーと薄力粉をふるいにかけ、また混ぜる。
混ぜろ混ぜろ混ぜろ混ぜろ、混ぜろーーっ。
用意されている粉ふるい器は、取っ手を左右に振ることで底の部品が動き、粉を網にこすりつけられるというギミックが付いている。ちょっと楽しい。
最後に焦がしバターを加えて混ぜ合わせれば、生地は完成だ。
「千代田金属工業」が製造している焼型を使う。菓子作りが好きな人にとっての「憧れ」ブランドらしく、今回の「くまちゃん8個型」は8140円(税込)するのだ!値段を聞いて金型を持つ手が少し震えた。レンタルキッチン内にも用意されており、利用は無料。価値がわかる人には、特にうれしいサービスだろう。
いよいよ仕上げだ。スプーンで型に生地を流し込み、180度に予熱したオーブンレンジに入れ、10分加熱する。大きく膨らんで帰ってくるんだよ。
レンジはタッチパネル式で少し戸惑ったが、慣れれば簡単。「いいにおいがしてきましたね!」と萩谷さん。あとは出来上がりを待つだけという、このワクワク感がたまらない。そして10分経って取り出すと...。
1度目のオーブンでは完成ならず
J太「あれ、まだ黄色い!」
加熱時間が足りないのか、完成品の写真ほどはフィナンシェが茶色くない。つまようじを刺して生地の中を探ると、まだドロっとしている。やっぱり焦がしバターでミスをしてしまったのか?
ちょっとずつオーブンにかければ、焦げることはないんじゃないか。諦めることなく、2分ずつ慎重に加熱する。そして3回目の加熱。
萩谷さん「一度、試食してみてください」
フィナンシェをひっくり返すと、しっかりと全体が茶色くなっていた。あれ、焼き上がった!?そのうちの1つを半分に割り、口に運ぶ。
J太「・・・あまっ!おいしい!」
ふんわり、しっとりとした生地。はちみつがほのかに香る甘いフィナンシェの完成だ。上手に焼けました〜♪見た目も、なんだかお店に出てきそう!(言い過ぎ?)
ちょっとしたトラブルも料理の楽しさ
調理は終始グダグダだったけど、聞いておきたいこともある。
J太「このレンタルキッチンのアピールポイントは何ですか」
萩谷さん「いろいろな調理器具があるので、材料だけご用意いただければ、普段自宅で作れない料理への挑戦など、なんでもできるのが魅力だと思います」
J太「今回は、普段使わない器具との戦いもありましたね」
萩谷さん「そう、それも楽しいんです!」
悪戦苦闘して調べながら、いつもと違うものを作る楽しさも料理の魅力なんだよな。
でも、次は製麺機持ち込んでラーメンを作ってやろうかなっ!?
からの記事と詳細 ( 「富澤商店」渋谷にレンタルキッチン 料理男子がフィナンシェ作り初挑戦 - J-CASTニュース )
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