テレワークの機会が増えてからというもの,自宅のPC環境の改善に余念がない筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第709回は,10tonsの「DYSMANTLE」を紹介する。本作は,モンスターだらけの島でサバイバル生活を送りながら,脱出方法を求めて奔走する,オープンワールド風のアクションRPGだ。すでにPCデスクとキーボードとディスプレイを新調したので,仕上げに快適な椅子を買っちゃおうかな。
本作のストーリーは,世界に異変が起き始めたときに地下シェルターに避難し,備蓄していた物資が底をついて数年ぶりに地上に戻ってきた主人公が,悪夢のような島からの脱出を目指すというもの。この島で何があったのかは分からないが,地上はミュータントと化した人々が徘徊する終末世界に変わり果て,自分以外の生存者はいないようだ。
本作はサバイバルとクラフト要素のあるアクションRPGで,モンスターだらけの島を探索しながら,脱出方法を見つけ出すのがゲームの目的だ。舞台となる島には複数のエリアが存在し,ある程度の制限はあるものの好きな順番で攻略できる,オープンワールド風の広大なマップが用意されている。
そんな本作最大の特徴は,ゲーム内のほぼすべてのオブジェクトが破壊できること。初期装備のバール1本でほとんどのものが破壊でき,木材や金属,プラスチックや電子パーツなど,さまざまな素材が入手できる。これらを使ってバールを強化すると攻撃力がアップし,それまで壊せなかったものも壊せるようになるのが面白い。バールでは壊せないものも鎌などを使えば破壊可能で,こちらも同様に強化していける。
バールはオブジェクトの破壊だけでなく,モンスターと戦うための武器にもなり,この世界では本当にバール1本で何でもできると言っても過言ではない。モンスターを倒したり,オブジェクトを破壊したりすると経験値を入手でき,レベルが上がると新たなスキルやレシピを習得できる。例えば,バックパックを強化すればより多くの素材が持てるようになり,新しい服を作れば島の北部の寒冷地帯でも寒さに耐えられるようになるといった具合だ。
また本作には,野生動物を狩猟したり,魚釣りをしたり,畑で野菜を育てたりといった要素もあり,集めた素材で料理を作れるのだが,サバイバルゲームとしては珍しく,空腹で死ぬことがないのが特徴の1つ。その代わりに,作った料理を食べるとHPの最大値が恒久的に上昇する仕組みになっているので,新しいレシピと素材を手に入れたら,どんどん料理を作って食べるのがいいだろう。
探索可能なエリアを少しずつ広げながら,目に付いた家に入り込んで家具を片っ端から破壊していくのが本当に楽しく,時間を忘れて遊べるゲームに仕上がっている。全体的なゲームボリュームはかなりのもので,丁寧な日本語ローカライズのおかげでストレスなくプレイできるのも嬉しいところだ。餓死がないため,サバイバルゲームとしては比較的緩く,終末世界での探索やクラフト(というか破壊)を楽しみたい人にぜひオススメしたい。そんな本作はSteamにて,2050円で発売中だ。
■「DYSMANTLE」公式サイト
https://www.dysmantle.com/からの記事と詳細 ( インディーズゲームの小部屋:Room#709「DYSMANTLE」 - 4Gamer.net )
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