◆大相撲 ▽初場所千秋楽 〇御嶽海(寄り切り)照ノ富士●(23日、東京・両国国技館)
関脇・御嶽海が3度目の優勝を決め、大関昇進が事実上、決まった。母・大道マルガリータさん(51)が国技館で観戦し、喜びを語った。また、9人の横綱を輩出するなど角界随一の名門・出羽海部屋に大関が誕生するのは、1975年九州場所後に新大関となった三重ノ海(後の横綱)以来、47年ぶり。御嶽海が名門復活ののろしを上げる形となり、師匠の出羽海親方(元幕内・小城ノ花)と元三重ノ海の石山五郎氏(73)が感慨を語った。
師弟の夢がようやくかなった。師匠の出羽海親方は「何年も前から大関候補と言われていた。(正式に決まったら)うれしい」と、静かに喜びをかみしめた。
2014年2月に、部屋を継承。横綱が9人誕生するなど、数々の名力士を輩出した名門の看板を背負ったが、当初は苦しんだ。10年名古屋場所では100年以上も続いた関取も途絶えた。強豪校とのパイプもない中、スカウトに奔走する日々が続いた。
その後、関係者を通じて東洋大で個人タイトル15冠の御嶽海と出会った。口説き文句は「部屋を再興したい。力を貸してほしい」。熱意が実り、救世主の15年春の入門が実現した。御嶽海は同年名古屋で新十両、九州では新入幕を果たした。さらに18年名古屋では出羽海部屋に38年ぶりの幕内優勝をもたらした。
その弟子が、大関昇進を確実にした。師匠は「誰からも“名門”と言われるのでプレッシャーはあった。でも、おかげさまで関取になって、優勝もしてくれて、大関になってくれたら、またさらにいいかなと思う」と感慨深げ。ただ「ここで終わりではないですけどね」と、さらなる躍進を願った。
だが、その状況を御嶽海が打破する形となる。「もっと早くなっていないとおかしい力士。遅いくらい」と辛口も、それは期待の裏返しだ。「本来なら大関、その上を目指してできる力士だと思う。いいものは持っているので期待している。今後もがむしゃらに頑張ってもらいたい」とエールを送った。(三須 慶太)
◆出羽海部屋 1890年、初代常陸山の桂川立吉が創設。現存する部屋では佐田の山ら最多の9人の横綱、部屋出身者も含め4人の協会理事長を輩出。13の部屋からなる出羽海一門の本家。「分家独立を許さず」が不文律で、1919年に横綱・栃木山が春日野部屋を興した後は、81年に三重ノ海の武蔵川部屋まで一門内の独立を認めていなかった。現在の師匠は11代目・出羽海(元幕内・小城ノ花)。
からの記事と詳細 ( 御嶽海、大学時代に師匠から「部屋を再興したい。力を貸して」…熱意に応え出羽海部屋47年ぶり大関確実 - スポーツ報知 )
https://ift.tt/3IwBoZu
No comments:
Post a Comment