オフィスの外で運用されているクライアントPCを遠隔管理するために、各社の情シスなどが活用している「インテル vPro プラットフォーム」。最近では“vProマシンをNASとして利用する”など、さまざまな用途にも使われているようだ。
今回は読者の方から、「インテル vPro プラットフォーム」の運用に向けての質問が2つ寄せられたので、vProのすべてを知り尽くした“匠”こと牧真一郎氏に、その答えを聞いてみたい。
なお、本連載では「匠に聞いてみたい」質問を随時募集中。vProに関する疑問・質問などがあれば、記事末尾のフォームからぜひ投稿してほしい。また、既に投稿いただいた質問は、順次回答していくので、お待ちいただければ幸いだ。
今回の質問 その1:「BitLockerでパスワードを設定しているvPro対応クライアントPCについて、リモートで電源を入れることはできますか?」
――これは、BitLockerを導入している方からの問い合わせですね。そもそもパスワードの入力を遠隔で行うことは可能なのでしょうか?
牧氏:もちろん電源を入れることも起動前パスワードの遠隔入力も可能です。「インテル MC(Manageability Commander)」などのリモートKVM機能を利用すれば、入力画面を表示させて、遠隔操作でパスワードを入力することができます。
OSの起動時にパスワードを設定するものとしては、ほかにもBIOSやATAパスワードロック(ハードディスクパスワード)、ドライブの暗号化ソフトなどがあります。これらも、リモートKVM機能を利用することで、遠隔でパスワードを入力することが可能ですよ。
今回の質問 その2:「vPro搭載のPCをNASとして運用する場合、モニターは繋がなくても大丈夫ですか?」
――続いてはNASのように現場での操作を行わない用途で、vPro搭載のPCを運用する場合の質問ですね。確かに、モニターは必要なさそうですが……。
牧氏:ここで注意したいのは、「インテル vPro プラットフォーム」の運用でリモートKVM機能を使うためには、クライアントPCに電源の入ったモニターが接続されている必要があるということです。
今回はNASとして運用したいということなので、NAS管理用のGUIやSSHを利用すれば、リモートKVMを使う必要はないと思います。BIOSの設定を遠隔で行いたい場合も、Serial over LAN アクセスを使えば問題ないでしょう。
ただ、リモートKVMを利用したい場合でも、代わりにダミープラグ(EDIDエミュレーター)をクライアントPCのコネクターに刺しておけば、モニターを繋ぐ必要はありません。ダミープラグはHDMI用、DisplayPort用、アナログRGB用など、いろいろな製品が市販されていますので、利用しているPCに合ったものを導入していただけばよいと思います。
匠への質問、募集中!
……さて、これまでもお伝えしてきているとおり「インテル vPro プラットフォーム」は非常に多機能で奥が深い。
当連載では、そんなvProを活用する上での疑問を随時、匠に伺って、解決に結び付けたいと考えている。vProの導入や活用を検討するうえで、「これはどうやるんだろう?」あるいは「できると思うのに、何故かうまくいかない」といった疑問点がもしあれば、是非、以下のフォームから質問を送っていただければ幸いだ。
アンケート回答にあたっての注意事項・同意事項
・いただきました質問につきまして、質問者やその企業を特定できないよう編集の上、匠の回答とあわせて誌面掲載させていただく可能性がございます。
・いただきました質問に対する回答は、原則として今後展開する記事内にて行わせていただきます。また、すべての質問への回答を約束するものではございません。
・氏名やメールアドレスのご記入は任意となりますが、ご記入いただければ、追加で伺いたいことなどがある場合、編集部よりご連絡させていただき、より正確な回答ができるよう務めさせていただきます。
・回答いただきました個人情報(名前/メールアドレス)は、追加の質問など編集部からの連絡のみ使用します。そのほかの目的で使用することはなく、対象者以外の個人情報は、企画終了後、速やかに消去します。
個人情報の保護について
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