大相撲の伊勢ヶ濱部屋の幕下以下の力士2人が部屋の1人の力士に暴力行為を行ったことがわかり、日本相撲協会は責任を取って師匠の伊勢ヶ濱親方が理事を辞任したと発表しました。
相撲協会によりますと先月7日、伊勢ヶ濱部屋に所属する1人の力士の親族から背中に熱湯をかけられるなどのいじめを受けているという相談が寄せられ、協会はコンプライアンス委員会に調査を委嘱しました。
その結果、幕下以下の力士2人が暴力行為を行っていたことがわかり、このうち1人は稽古場で角材を使って頭を殴ったり、名古屋場所の宿舎で腹部を踏みつけたりしたほか、ちゃんこの湯を背中にかけてやけどをさせるなど、ことし4月から8月にかけて3回にわたって暴力行為を行っていたということです。
また、もう1人は名古屋場所の宿舎で腹部などを殴ったということです。
これを受けて相撲協会は26日午後2時すぎから東京 両国の国技館で臨時の理事会を開き、師匠で元横綱 旭富士の伊勢ヶ濱親方と、暴力行為を行った力士2人の処分について協議しました。
その結果、3回にわたって暴力行為を行った力士についてはすでに引退届が提出されていたため処分せず、もう1人の力士については2場所出場停止の処分としました。
また、この問題の責任を取るとして26日に伊勢ヶ濱親方から提出された理事の辞任届を受理しました。
コンプライアンス委員会の答申では、伊勢ヶ濱親方は「監督すべき立場にあるのに監督を怠った」として理事降格の懲戒処分が相当とされていました。
しかし、本人が深く反省し理事の辞任届を提出したことなどから、相撲協会はこれを受理し処分はしないと結論づけました。
伊勢ヶ濱親方 元横綱 日馬富士の傷害事件で協会の理事辞任
平成4年の初場所で現役を引退したあとは安治川親方として力士の育成に力を注ぎました。
そして平成19年に一門を代表する名跡「伊勢ヶ濱」を襲名して横綱・照ノ富士など多くの関取を育てました。
日本相撲協会では平成25年から理事を務め、平成29年に起きた元横綱 日馬富士の傷害事件をめぐる問題で師匠としての責任を取って辞任しましたが、おととし理事に復帰し、審判部長を務めてきました。
大相撲 これまでもたびたび暴力の問題が明らかに
この事案などを受け、日本相撲協会は暴力再発防止策の方針を打ち出して暴力との決別を宣言しました。
さらに、3年前に各部屋の師匠に対し、弟子の指導マニュアルを作り配布することなどを盛り込んだ再発防止の強化策をまとめるなど取り組みを進めてきましたが、またしても暴力の問題が明らかになりました。
相撲協会は今回の問題を受けて27日にすべての親方が参加する「年寄総会」で改めて弟子の行動を厳しく指導・監督するよう通知するとしています。
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