リモートワークの普及とともに、家の中の「ワークスペース」の作り方に頭を悩ませた人は多かったのではないでしょうか。
単純にスペースが足りないということもあれば、家であるがゆえに仕事の邪魔になるようなものが多いということもあります。いかに気分よく仕事に向かう環境をつくるか、なかなか難しい問題です。
そこで今回は、連載「みんなの部屋」から、さまざまなワークスぺースをご紹介します。
やりたいことを全部詰め込んだ押入れデスク
奈良県にお住まいの一貴さん、純子さんご夫妻。
和室は全面、一貴さんがワークスペースとして手掛けた空間。大型モニターとネオンが光り輝く押入れデスクは、和室であることを忘れてしまうクールな世界観でつくりあげられていました。
「最初はワークスペースとして使う想定ではなかったんですが、スペースとして押入れが余っていたのと襖のデザインが可愛くなくて外した際に、机として使えるのではないかと思うようになりました」(一貴さん)
「襖を全て外すとスペースが広く取れたこともあり、大型のモニターを購入することができました。広さは正義だと感じましたね(笑)」(一貴さん)
デスクチェアは胡座をかいて座れるほど座面が広く、畳を傷つけないように脚の接地面積が広いものを活用されていました。これは作業が捗りそう。
「押入れのフレームに好きなものを集めて囲まれている感じが秘密基地っぽくて好きです。仕事をするにあたって、こうしたテンションが上がる空間は大切にしています」(一貴さん)
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自然光が入り、心地よいワークスペース
複数の団地が連なる千葉市美浜区にある、岩澤有沙さんの住まい。
リビングでのお気に入りが、室内窓のついたワークスペース。
「コロナ禍になって家でも仕事ができたらと思い、つくりました。私が在宅の日や主人が帰宅後、仕事の続きをする際に使っています。
作業に集中して取り組める空間でありながら、日中は自然光も入り、家族の様子も分かるので気に入っています」
広いワークトップを活かしつつ、元々使っていたという収納ボックスなどを活用してスッキリした空間に。
気分転換がてら、このスペースで食事を取ることもあるそうで、幅広い用途で使える空間になっています。
ワークスペースの奥にはウォークインクローゼットもあり、収納面でも役立つ空間になっていました。
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収納を工夫して作業に集中できるアトリエを実現!
琵琶湖を囲み、京都や大阪へのアクセスも良い滋賀県大津市。最寄りの駅から歩いてすぐの住宅街にある藤巻さんのお住まい。
画家・イラストレーターである藤巻さんのアトリエがこちら。
パソコン作業と絵を描くスペースは分けつつ、収納の使い勝手を良くすることで、より良い環境ができあがっていました。
「机の枠組みは設計図を描いて、サブロク板をそのまま使ってDIYしました。大きい絵を描いたり、資料を広げたりしてもストレスなく使うことができて気に入っています」(藤巻さん)
大きな窓が向かい合うようにしてあるため、自然光もたっぷり入るようになっていました。
窓からはお庭や街の景色も見えて、1日の変化を感じながら作業できそうです。
空間が広い分、収納の設計にも余裕ができたよう。
有孔ボードを使ったデスク上の「掛ける収納」はもちろん、壁を使った掛ける収納やりんご箱を使った資料用の本棚など、収納スペースは十分。
仕事道具でごちゃつきそうな空間でもスッキリとした印象になっています。
また作業スペースと対面の窓際は、観葉植物も多く取り入れることで彩りをプラス。
「植物が好きなので、古道具屋で買ったトレーを使って植物台をつくりました。作業をしながら緑が目に入るとリラックスできます」(藤巻さん)
アトリエでの作業をより便利にしていたのがボビーワゴン。作業スペースに合わせて移動させられることに加え、その収納力で作業環境がより良くなったのだとか。
「机の上に物があると気が散ってしまうので、仕事用具を収納できるワゴンを探していました。引き出しがたくさんあって、収納力も抜群で、飲み物も上に置けるので、資料や作品を汚す心配がなくなりました」(藤巻さん)
中を見せてもらうと、筆やインクなどの画材が一段ごとに整理整頓されていました。使わない時は引き出しをしまえば、シンプルなシルエットで、スッキリとして見せられるのも良いですね。
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有孔ボードを活用し倒した書斎
埼玉県朝霞市にお住まいの佐々木龍平さん、晴香さん夫妻。理想の住まいをリノベーションにて叶えました。
もっとも長い時間を過ごすのは書斎だという佐々木さん。そこはリビングとは打って変わって、無骨な雰囲気。
「実家の頃からなにかと使っている有孔ボードは、やっぱり便利なので、活用の幅は広がる一方です!
壁の色は結局気に入らなくて、あとから自分で塗ったもの。作業テーブルも自分で作ってしまいました。あと、『部屋のどこかに使いたいな』と思っていたトタンは、エアコンカバーとして取り付けて」(龍平さん)
と、この部屋に越してきてからふつふつと湧くDIY熱を発散しながら作り上げた書斎。以前の部屋の要素やムードがぎゅっと凝縮され、ここに息づいているような気がします。
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広々とした出窓をスタンディングデスクとして活用
新宿から電車に揺られて約30分。東京と言えど、のんびりとした雰囲気が漂う京王相模原線・稲城駅周辺にお住まいなのがクリエイティブユニット・TENTでも活躍されている、フリーランスのプロダクトデザイナー・上田さん。五畳一間のお住まいです。
このおうちに決めた理由の一つでもあるという、広々とした出窓。ちょうどスタンディングデスクとして使えるピッタリな高さで、気分転換に立ちながら作業するのがお気に入りなんだとか。
「窓から人の流れを見たり、春には一面に咲く桜を楽しんだりできます。でも、あまりにも気が散るのと、部屋がピンクになりすぎてしまうのとで、すりガラスシートを貼りました。おかげで、物撮りにもこの場所は重宝しています」
あまりの馴染み具合に気づかなかったのですが、下に敷かれていたのはカッティングボード。PCだけでなく、工作の時もここで作業されるのだそう。
積み木のおもちゃのようなこれは、上田さんがデザインしたカードスタンド、「OBAKE CARD STAND」。
「それぞれキャラクターがあって、大きいほうが恥ずかしがり屋。なので後ろにいます。小さいほうは前に出たがりなんです。目がネオジウム磁石になってるので、カードを貼り付けることもできます」
デスクとして使っている、無印良品の折りたたみ机は、シーンに応じて色んなレイアウトがあるんだとか。
例えば、ガッと作業に集中したい時は、壁に寄せない配置に。
「さらに、キングジムの『TOOL STNAD』を入口に置けば、『これが終わるまではここを出ないぞ!』というような、ストッパー代わりに。
仕事道具は全部ここに入れているので、机の上もゴチャ付かず、レイアウト替えも簡単です。
こんな感じで、5畳でも工夫すれば書斎ができあがります」
今度は机を窓際に配置。
「ここに置けば、さっきとは打って変わってカフェみたいになるんです。狭い空間で1人で作業してると独房っぽくて寂しいんですけど、カフェの2人席で作業してる体だとまだそんな気持ちにはならないかなって(笑)。桜の満開の季節は、特等席ですね」
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