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Wednesday, December 20, 2023

1人でもかけ流しの温泉付きの部屋に泊まれて食事もおいしい!ご褒美温泉宿を10軒厳選した - 温泉ブログ 山と温泉の ... - 山と温泉のきろく

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自分へのご褒美に、1人でも温泉のついたちょっといい部屋に泊まりたい人向けの温泉宿厳選10軒

「自分へのご褒美に少し高くてもいい宿に泊まってゆっくり過ごしたい」とき、私にとって最も心躍るのは「かけ流しの温泉風呂付きの部屋に1人で泊まる」というシチュエーションだなと思います。

大浴場を夜通し利用できる宿もいいのですが、冬の深夜早朝に1人で大浴場に行くのは特に女性にとってはなかなかハードルが高いもの。しかし温泉内湯や温泉露天風呂が付いている宿なら、夜中でも、チェックアウト直前でも好きに温泉に入ることができるのです。

この記事では「かけ流しの温泉がついている部屋に1人で泊まれる」宿であり、かつ「食事もおいしくサービスも良く、ご褒美感を感じられる」宿を10軒、厳選しました。

1年間がんばった自分へのご褒美温泉旅を計画したい方の参考になればと思います。

また、一人旅で利用しやすい温泉宿については、発売中の著書でもたくさん紹介していますので、ぜひ、お手に取っていただけますと幸いです。

北海道:ピリカレラホテル

北海道の白老郡白老町にある「ピリカレラホテル」は、全6室の小規模な宿ですが、土曜日も1人泊を受け入れてくれ、かつ1人泊の料金アップもない(2人で泊まったときの1人あたりの料金と同額で泊まれる)ひとり旅に優しい宿です。

すべての客室にかけ流しの温泉浴室がついており、部屋は広々としていてかなりくつろげます。最寄り駅の白老駅は特急「北斗」「すずらん」が停車するため、新千歳空港からの交通の便も良いです。

先日初めて泊まりましたが、また必ず泊まりたいと思えるすばらしい宿でした。

土曜日も1人泊OK!客室には極上モール泉の内湯とマッサージチェア

ピリカレラホテルの客室は、すべての部屋が50平米以上ある洋室で、2ベッドなので定員は2名です。

リビングスペースに設置してあるソファの座り心地、寝心地がすばらしく良かった……。また、テレビはソファのところに小さいのが1台ありますが、もっと大きいサイズのものがもう1台、ベッドでごろごろしながら見るのにちょうどいい位置に設置してあります。

部屋の隅にはマッサージチェアもあり。フットマッサージャーもついている本格的なものでした。

こちらが部屋に付いている浴室です。

真っ黒なモール泉が常時かけ流されており、湯上がりには肌がものすごくすべすべになる美肌の湯でした。

窓を開けて、外の空気を感じながらの湯浴みも楽しめます。

化粧水などのアメニティはフランスの自然派コスメ「omnisens  paris(オムニサンス・パリ)」のもの。各種パックも揃っています。

そしてドライヤーはPanasonicのナノイーです!

ピリカレラホテルには大浴場はないのですが、予約制の貸切露天風呂を滞在中1度、無料で利用できます。

お湯はもちろん、部屋風呂と同じモール泉のかけ流し!
私は朝に予約していましたが、開放感のある露天風呂で、晴れた夜に星を眺めながら入るのも良さそうでしたね。

食事は鉄板フレンチ&ワインペアリング、朝食はいくらご飯を好きなだけ

ピリカレラホテルの夕食は「和食会席」か「鉄板フレンチ」から予約時に選びます。

私は「鉄板フレンチ」で予約していましたが……期待以上のすばらしい料理でした。

ドリンクメニューには、グラスでいただけるワインの種類が多く、料理に合わせたペアリングも何種類か用意されています。

私は今回はワインのペアリングでオーダーしましたが、和食を提供していることもあり、日本酒のメニューもかなり豊富でした。

「鉄板フレンチ」ということで目の前で調理の仕上げをして提供してくれるのですが、見た目にも美しく、味もすばらしい……。

メイン料理の「白老牛のサーロインステーキ」は、量もたっぷり、焼き加減も絶妙、付け合わせの野菜も味が濃い、質の良いものです。

ガーリックライスに白老牛のスープをかけていただく〆のご飯も絶品でした……。

デザートは2種類から選択可能で、私は「ヘーゼルナッツとチョコレートのチーズケーキ、プラリネアイスクリーム添え」をチョイス。濃厚で好みでした。

食後はラウンジにて食後酒を楽しみます。

朝食は和食です。たっぷりのサラダに、白老名産のタラコ、白老牛の煮込みなどの料理が並んでおり、さらに「赤魚の包み焼き」が熱々で提供されます。

お味噌汁にはズワイガニがたっぷり!そして、炊きたてのご飯の上に、いくらを好きなだけ。

実は先日noteに書いた「好みど真ん中の宿」がこのピリカレラホテルでした。

客室風呂付きのホテルなのでもちろんお安い宿ではないですが、泊まってみると「この内容をこのお値段で楽しめるのはむしろ安く感じる……」と思えた宿でした。

北海道:望楼NOGUCHI 登別

北海道を代表する温泉地の一つである登別温泉にあり、12歳以下の宿泊を受け付けない「大人のためのプライベート空間」を目指す宿、望楼NOGUCHI登別。

全客室が温泉付きで、宿泊料金もなかなかのもの。2人で泊まってもけっこうな高級宿ですが1人泊だとちょっと割高になりますし、「ペアリングコース付き」のプランで予約したこともあって、恐らく私がこれまで泊まった温泉宿の中で最も高額だった宿です。

全40室とそれなりの規模感の宿ですし、お値段ぶんの満足度が感じられるのか……?と期待と不安混じりでチェックインしたのですが、私はここは、とても気に入りました!

客室のお風呂が本当にすばらしいのです!やはり、温泉好きとしては部屋風呂の良さは外せないポイントなのですが、それに加えて食事やサービスも満足度の高い宿だなと。先日「宿泊料金が高くても、大満足な宿とそうでもない宿がある」というnoteを公開したのですが、この宿は私にとって「大満足な宿」でした。

客室風呂はいつまでも浸かっていたくなる極上白濁硫黄泉

宿泊したのは、禁煙のジュニアスイートです。広さは約50平米とのこと。

定員2名の、望楼NOGUCHI登別の客室の中では最もコンパクトなお部屋ですがリビングも十分な広さがあり、ソファの座り心地・ベッドの寝心地も上々でした。

客室の冷蔵庫には水とお茶のペットボトルと、缶ビール2缶(エビスとアサヒ)が入っており、こちらは無料です。

コーヒーやお茶の種類も多く、手挽きのコーヒーミルが置いてあり挽き立ての豆でコーヒーを淹れることができます。

ベッドルームにある大きな窓からは温泉浴室が見えます……期待!

ちなみに、1人なので特に気にしませんでしたが、窓にはブラインドがついており、視線を遮ることも可能です。

洗面所兼脱衣所には、Panasonicのナノケアスチーマーと、レプロナイザーのドライヤーが設置してありました。

このドライヤーは、4万円ぐらいするなかなか高価なやつです。

バスルーム内にシャンプー類は設置されているのですが、それ以外にもいくつかのブランドのアメニティが用意されており、ルームサービスでオーダーすると好みのものを部屋まで届けてくれるとのこと。

こちらは一応「期間限定のサービスです」とのことでしたが、オーダー用のタブレットで「アロマセラピーアソシエイツ」のアメニティをオーダーすると……「シャンプー&コンディショナーとボディシャンプー」のセットが2セット届けられました。太っ腹ですね……。

そして浴室です!140cm四方の1人で入るには十分すぎるぐらい広々とした浴槽に、うっすらと青みがかって見える濁り湯の硫黄泉。

源泉は湯口から常時投入されており、41度ほどの適温に調整されています。

無理なく長湯できる温度なのもいいし、もちろん泉質もすばらしい!
硫黄の香りも強すぎず弱すぎず、湯の新鮮さが感じられ、湯上がりは肌がすべすべになる美肌の湯でした。

ときどき窓を開けて、外の空気を感じながらの入浴を楽しめるのも良かったです。

また、望楼NOGUCHI登別には男女別の大浴場もありますが、全客室が温泉付きということもあり、大浴場があまり混むことがないのも良かったですね。

また、ラウンジではコーヒーや紅茶のほか、生ビールやハイボールも無料でいただくことができ、風呂上がりのビールを楽しむことができました。
「滞在中無料でいただけるサービス」は、このぐらい(ドリンクサービス中心)が私は好みですね。軽食やお菓子までいろいろついてくると、夕食が入らなくなってしまうので。

ペアリングの内容も、フレンチと和食を合わせた料理もすばらしい

食事は、個室食事処でいただきます。

居酒屋っぽくない、すっきりとシンプルなデザインの掘りごたつ式の個室です。

夕食は和食とフレンチを融合した「和洋会席」で、お品書きに食材や調理法までしっかり書かれているのがうれしかったです。

私は、ワイン&日本酒のペアリングがセットになったプランで予約していたのですが、これが大正解でした。

色とりどりの前菜と共に、まずはシャンパーニュを1杯。

お刺身と一緒に提供されたのは、函館の上川大雪酒造の「五稜乃蔵」純米吟醸です。
お醤油をつけていただく刺身にはやはり、日本酒が1番合うのでこの組み合わせはうれしかったですね……。

この後、中皿と一緒に白ワイン、強肴と一緒に赤ワインが提供されました。
強肴は北海道産牛もも肉の石焼きと、白老産エゾ鹿肉の低温調理で、おろしたての山葵をつけていただいたり、赤ワインソースやバーニャカウダソース、昆布塩などさまざまな味で食べれるのも楽しかったですね。

デザートも、種類多く量もたっぷりで味も良く、大満足の夕食でした。

朝食は和食です。

納豆やたらこなどの定番のメニューの他に、なんと、温泉卵につけていただく牛肩ロースのしゃぶしゃぶが!

デザートと一緒にコーヒーをお願いしたところ、コーヒープレスで淹れたコーヒーが、たっぷり2杯分、提供されます。

食事やお酒の面でもさまざまな楽しみがあり「高いけどきっとまた泊まりたい」と思えた宿でした。

群馬県:谷川温泉 檜の宿 水上山荘

群馬県谷川温泉にある水上山荘は、上越線の水上駅から送迎もあり、都内から気軽に足を運ぶことができる立地の宿です。

1人泊の難易度はやや高く、温泉浴室付きの部屋は直前に空室があったときのみ予約可能になります。そのため、1人で宿泊できるのは概ね平日です。

しかし……私はこの宿の客室風呂が大好きで、なんとか空室を見つけてこれまで3度、1人で温泉浴室付きの部屋に泊まっており「1人でも一応泊まれる宿」だと思っています。予約難易度はやや高めですが、首都圏にお住まいの方であれば足を運びやすい温泉地だと思いますし、多くの方に足を運んでもらいたく、ご紹介したいと思います。

谷川岳を眺めながら入れる温泉と、冬はこたつがうれしい

客室は10畳の和室に、広めの広縁付き。

広縁はじゅうたん敷きで、縁側というより「リビング」のよう。

大きなこたつが置かれ、その奥にはソファも設置されています。湯上がりにはソファでごろごろしたりこたつでごろごろしたり。また、大きな窓からは晴れていれば谷川岳の姿を眺めることができ、春は桜、秋は紅葉が楽しめます。

客室風呂は大きな扉のついた半露天風呂です。

加水・加温・循環消毒すべてなしのパーフェクトなかけ流しの源泉を滞在中いつでも楽しむことができます。

客室風呂の窓を開けたら外に露天風呂が付いている部屋もあったり。

それから、この宿は浴槽の中に石で造られた背もたれ付きの椅子があるんですよ。これが私のお気に入りです。椅子に腰かけて半身浴をしながら、谷川岳を眺められる造りになっているのですよ。

ちなみに、男女別の大浴場も同じ源泉を加水・加温・循環・消毒なしでかけ流しており、ほのかに卵臭の香るすばらしく良いお湯です。

毎日お湯を抜いて浴槽内を清掃して新しいお湯にしているので、チェックインしてすぐに大浴場に行くと、お湯がまだ完全にたまっていなかったりします。でもそれが「1番風呂の証」という気がして、なんだかうれしいのですよね。

部屋からも大浴場からも谷川岳と、季節を感じさせる山の美しい風景を眺められるのも、気に入っているポイントの1つです。

個室でいただく食事は見た目にも美しく味も良い。〆の季節の炊き込みご飯が楽しみ

水上山荘の食事は、朝夕共に個室食事処でいただきました。

公式サイトを見ると、個室食事処のほかに「レストラン葉月亭」という食事場所があるようなのですが、私が1人で泊まったときは3度とも食事は個室でした。1人泊ということもあってご配慮いただいていたのかもしれません。(温泉浴室付きの部屋に宿泊したからかもしれませんが)

夕食の際は、群馬県内で醸造されたクラフトビールのほか、群馬県の地酒各種をオーダー可能です。

お気に入りは「水芭蕉」のスパークリング日本酒。
炭酸強めでかなりすっきり、どんな食事にも合いますし、1合瓶でオーダーできるのもうれしい。

食事は和食のコース料理ですが、見た目の美しさにかなり気を配られているのが感じられます。

食事が始まると同時に炊飯用の釜に火を点け、食事が終わるころに炊き上がる方式なのですが……このご飯が季節の炊き込みご飯でして、いつも楽しみなのです。

秋はきのこご飯、夏は豆ご飯、春は山菜ご飯などバリエーションがあり、お腹いっぱいなのにお替わりしてしまうおいしさです。

朝食も同じ個室食事処でいただきました。

朝食については、初めて泊まった数年前はわりと普通の和食だったのですが、2023年の春に泊まった際はかなり洗練された内容になっていて驚きました。

朝食なのに「紅葉鱒、手熨斗こんにゃく、ハモンみなかみの生ハム」という前菜盛り合わせのような一皿が並び、朝から1杯飲みたくなってしまいました。サラダのドレッシングも自家製でおいしく、もち豚の朴葉味噌焼は白いご飯によく合いました。

食後はラウンジでコーヒーをいただきます。

このラウンジからも本当は、谷川岳が見えるはずなのですが……私が泊まるときはいつも、雲に隠れています。
次回こそは美しい谷川岳の姿を見ながら湯浴みをしたいと思いつつ、空室を探してしまうお気に入りのご褒美宿です。

新潟県:瀬波温泉 椿の宿 吉田や

新潟県の瀬波温泉 椿の宿 吉田やは、羽越本線村上駅から車で10分ほどの場所にある全15室の温泉宿です。駅から宿までは1名から送迎してもらえます。

瀬波温泉は海水浴場に近い温泉地なので夏は海水浴客でにぎわい、また、村上は鮭で有名な街なので10~11月ごろがオンシーズンだと思います。冬から春にかけてはひとり静かに旅を楽しむのにぴったりの温泉地です。

1名で宿泊可能なのは基本的には平日のみですが、直前予約で土曜日に1人泊のプランが出ていることもまれにあります。私は、急に予定の空いた週末に空室を見つけて宿泊することができました。

吉田やさんは、今回ご紹介する10軒の宿の中で、最もお安い宿泊料金で温泉浴室付きの部屋に泊まれる宿です。公開日時点で、2食付き25,300円で温泉内湯付きの部屋に泊まれます。

いわゆる「高級旅館」の類いではないのですが、昔ながらの温泉宿らしい、しっかりとしたサービスを受けることができ、館内もきちんと手を入れられていて安っぽさがありません。そして、独特の石油のような香りのするかけ流しの温泉がすばらしい……!お値段以上のご褒美感を味わえる宿だと思います。

常時かけ流しの部屋風呂のほか、大浴場・2室ある貸切風呂も夜通し利用可能

吉田やさんには、かけ流しの温泉浴室付きの部屋が4室あり、広さや造りはどの部屋も少しずつ異なるのですが、宿泊人数などに合わせて宿のほうで割り振ってくださいます。

4室とも10畳以上の部屋なので、1人旅には広すぎるほどです。畳も新しく、館内・室内はきちんと手入れされているのが感じられます。

温泉浴室は部屋の奥にありました。

小ぶりな浴槽ですが、1人で入るには十分な広さです!
源泉が熱いので投入量は少なめですが、常時湯口からは源泉がかけ流されていました。

とろみを感じさせるようなすばらしい泉質で、独特の石油のような香りが鼻をくすぐる、とても良いお湯です。こんなお湯にいつでも浸かれたら、1年の疲れもどこかに飛んでいきそうです。

さらに、大浴場と2室ある貸切風呂も夜通し入浴可能です。

大浴場も貸切風呂もすべてかけ流し……なので、何も温泉浴室付きの部屋に泊まらなくても十分満足できる宿ではあるのですが、一般客室と温泉浴室付きの部屋の価格差が3300円なので……温泉好きとしては、だったら部屋風呂付きに泊まりたいかなあと思ってしまいます。

貸切風呂は、1室は露天風呂。

1室は広めの内湯でした。なるべく加水しないように冷まして提供しているそうで、瀬波温泉の中でも濃厚さを感じさせるすばらしいお湯だと思います。

日本海の海の幸と〆張鶴の呑み比べセット

吉田やさんでは、食事は朝夕共にお部屋に運んでいただきます。

お酒は、村上市を代表する地酒「〆張鶴」の3種飲み比べをいただきます。

料理のお品書きがないのだけが残念ですが……焼き物や揚げ物など熱いものは熱々で、後から配膳されました。お刺身はかんぱち、甘えび、鯛の湯引き。

蟹もしっかり身が入っていて食べ出があります。

揚げ物は海老しんじょう。

米なすのそぼろがけもおいしかった!きちんと手がかかっているのがわかる一品でした。

朝食もお部屋で。

丁寧に作られているのがわかる朝食を、ゆっくりと味わっていただきました。

土曜日以外ならコンスタントに空室があるので、金曜や月曜に休みを取ってのんびり骨休めに行きたい宿です。

新潟県:松之山温泉 酒の宿 玉城屋

新潟県の豪雪地帯、松之山温泉にある「酒の宿 玉城屋」は、ここ数年、私が特に気に入ってリピートしている宿です。

最寄り駅の北越急行ほくほく線まつだい駅から松之山温泉まで、本数は少なめですがバスが運行しています。

おすすめは「フレンチ×日本酒ペアリングプラン」ですが、正直けっこうお高いです……。以前は料理の選択肢はなく、フレンチ一択でしたが現在は夕食に「妻有ポークのしゃぶしゃぶ」を用意した少しリーズナブルな2食付きのプランも出ているようですね。そしてそれでも、私のおすすめはフレンチです。

フレンチ×日本酒ペアリングで露天風呂付きの部屋に泊まると、望楼NOGUCHI登別に近づくお値段になりますが、すごく好きな宿なので、十日町市にふるさと納税して楽天トラベルクーポンを利用したりしつつ泊まっています。

現在は、土曜日は2食付きの1人泊のプランは出ていないようですが、時期によっては出ていることもありました。とにかく、食事がおいしくお酒もおいしくお湯が良い。私が宿に最も求めている要素をすべて持ち合わせているので、高くても仕方ないと思ってしまう……。共感していただけるかはわかりませんが、私にとっては1番のご褒美宿です。

ガツンと濃厚な石油臭の湯と、湯上がりにフリーで楽しめる日本酒

チェックインするとまず提供されたのが、ウェルカムドリンクのクラフトジン。アルコール入りとノンアルコールと選択可能ですが、これがいきなりおいしくて期待が膨らみます。

玉城屋さんは「酒の宿」を名乗るだけあってお酒に並々ならぬこだわりを持つ宿なのですが、レストランで開封して少し時間が経ってしまったお酒は「訳あり酒」としてお風呂上がりのお休み処で自由に飲めるように置いてあったりもします。飲んでみるとどこが訳ありなのかわからないおいしさで、これを無料で振る舞ってしまうとは太っ腹だなあと思ったり。

お部屋は、私はいつも露天風呂付きで最もお安く泊まれる8畳の和室を予約しています。

8畳なのでややコンパクトですが、1人なら十分な広さです。

露天風呂は、2人が足を伸ばして浸かれそうな広々とした浴槽です。

以前、平日に宿泊したときは空室があったとのことで、最近リノベーションして誕生したコンセプトルームの「虹」にグレードアップしていただいたこともありました。

部屋全体がアートとなっている和洋室で、温泉宿の部屋としては奇抜な感じのデザインですが、ソファや、ごろごろできる小上がりもあって居心地は良く、寝心地の良いシモンズのセミダブルベッドで寝れるのもよかったです。露天風呂も新しく広々。

客室風呂のほかに男女別の大浴場もあります。

露天風呂付きの部屋が多く、客室風呂が広くて快適なので大浴場がわりといつも空いているのも良いところ。

松之山温泉は「日本3大薬湯」の1つに数えられるほど成分が濃い宿です。とろみを感じるような濃厚な源泉からは独特の石油のような香りがしますが、湯上がりは肌がものすごくしっとりする美肌の湯です。

夕食はフレンチ×日本酒ペアリング、朝食は魚沼産コシヒカリと軽やかな和食

食事は朝夕共に1階のレストランでいただきます。

レストランの壁にはものすごい数の酒器とお酒の瓶が並び、圧倒されます。

料理は新潟県の食材をめいっぱい使った、フレンチフルコース。

アミューズから始まり、デザートの後にプティフールが出る本気のフレンチです。それなのに日本酒にものすごく合うからいつもすごいなと思います。

日本酒ペアリングプランでは、料理1皿ごとに違うお酒を出してくれるのですが、量も私にはちょうど良くて、ここではぜんぜん悪酔いしないんですよね……。日本酒をそのまま提供するだけでなく、木の実やハーブを漬け込んだり、リキュールと合わせた日本酒もあるのですが、それもすべて、料理にマッチしているのです。

最後のデザートも本格的なもの。コーヒーとプティフールをいただいて、いつも大満足の夕食です。

そして……朝食は和食なのですが、こちらもすばらしいのです!

以前「朝食がおいしい温泉宿」の記事でもご紹介しています。

野菜がたっぷりで、和食なのに色鮮やか。味も濃すぎず、軽やかな和食です。

味の濃いおかずはないのでご飯が余るのではないかと思いきや……魚沼産コシヒカリのご飯自体が大変おいしいので、結局お替わりしてしまうのでした。

日本酒とフレンチが好き、という私の好みにピタッとハマってしまった宿なのですが、近い好みの方にはぜひ、泊まっていただきたい宿です。

山梨県:笛吹川温泉 坐忘

山梨県甲州市にある笛吹川温泉「坐忘」は、日本最古のワイナリーと言われる「まるき葡萄酒」が運営する温泉宿です。

ワイナリーの宿ですが、食事は懐石料理で部屋も日本旅館なのがおもしろいなと。全22室のうち露天風呂付きの客室が14室あり、平日のみ1名でも宿泊可能なプランが出ています。

最寄り駅は、登山者には馴染みの深い中央線塩山駅。事前に連絡しておけば1名から送迎してもらえます。

竹林を眺めつつ部屋風呂に浸かり、ラウンジでワインをいただく

露天風呂付きの客室は「本館離れ」と「別邸」にあり、どちらも1人で泊まれますが、私はやや宿泊料金安めの本館離れの部屋を予約しました。

「乾徳」という名前のお部屋です。本館離れの部屋には「金峰」「朝日」「国師」など、奥秩父の山の名前が付いているのがちょっと気に入りました。

広々とした和室の障子と窓を開けると、竹林が広がっていました。

客室に付いている檜風呂も半露天風呂となっており、竹林を眺めつつの湯浴みが楽しめます。

お湯は、笛吹川周辺エリアではお馴染みの、ほのかに卵臭の香るアルカリ単純泉です。「はやぶさ温泉」や「川浦温泉」なんかと似た泉質ですね。43度の源泉をそのままかけ流しているので、40度ほどの長湯するのにちょうどいい温度になっているのもうれしいポイントです。

客室内のアメニティはマーガレット・ジョセフィン。

ドライヤーはSALONIAでした。

坐忘には大浴場もあり、こちらは内湯も露天風呂もかなり広々。

湯上がりは館内にあるライブラリーで本など眺めつつ、コーヒーやワインを楽しめます。

ワインは、まるき葡萄酒の安めの価格帯のものを何種類か、フリーでいただくことができます。

夕食どきもワインを楽しみたいので、ここでは飲み過ぎないように調整しつつ、夕食を待ちます。

夕食は茶懐石+ワインペアリング、朝食はお膳+蕎麦

坐忘の食事は、朝夕共に食事処「懐石まる喜」でいただきます。

茶室をイメージしたという個室に案内していただきました。

ここでのお楽しみは、ワインペアリング。

3種、あるいは4種のワインを食事に合わせて出してくれるというもの。

私は「4種」でお願いしました。料理は「茶懐石」で、洋の要素がいっさいない、味も見た目も日本料理です。これに本当にワインが合うのか……?
と思いましたが、しっかりと全部の料理に合っていて驚きました。さすが、ワイナリーの温泉宿ですね。

1杯目はスパークリングワインのロゼを先付け・刺身と一緒に。2杯目は白ワインとやまめ。

3杯目は赤ワインと甲州牛。この赤ワイン「樽べーリーA」が、その名の通り甘い樽のようなトーストのような香りがして、大変気に入りました。

そして肉料理の後に「八寸」が出て、こちらに合わせて4杯目の白ワインが提供されます。

八寸って前菜のようなものかと思っていたのですが、調べると「茶事の懐石の流れでは八寸は後半に出されるもの」なのだそうです。

「懐石料理にワイン」は、先にご紹介した「酒の宿玉城屋」の「フレンチに日本酒」以上に難しいのではないかと思っていましたが、和食にも意外と合うもので、驚きもあり、かなり楽しめる夕食でした。

ちなみに、オーダーしたワインペアリング以外に、グラスワインも多数ありますし、山梨の地酒もいくつか。

さらに「ノンアルコールワインのペアリング」や「まるきのフルーツジュースセット」まであり、お酒が得意でない方もいろいろと楽しめそうでした。

翌日の朝食も、同じ食事処でいただきます。

2段重ねのお膳で、1段目が色とりどりのおかずとご飯とお味噌汁。

そして2段目は打ち立ての蕎麦!という、ちょっと他では味わったことのないタイプの朝食でしたが、蕎麦も含め味はすべておいしかったです。

坐忘では、宿泊者特典として宿泊当日か翌日にまるき葡萄酒のワイナリー見学をすることができるのですが、時間の都合でそれが叶わなかったことが大変心残りで……。

次回は必ず、しっかり時間を取ってワイナリー見学を楽しみたいなと考えています。

静岡県:天城湯ヶ島温泉 白壁

静岡県 天城湯ヶ島温泉の「白壁」は、かつては「白壁荘」という名前で井上靖など多くの文人に愛された宿です。

1954年の創業で、外観の赤い瓦屋根となまこ壁はおそらく創業当時の面影を残しているのだと思いますが、館内は増改築を繰り返しています。2019年に露天風呂付き客室の特別フロアがオープンし、平日であれば1人でも泊まることができます。

交通は、修善寺駅から河津駅行きのバスに25分ほど乗って「湯ヶ島」バス停で下車、徒歩9分です。
15時以降であれば、到着後に宿に電話すれば、バス停まで迎えに来ていただけるとのことでした。

客室露天風呂とは思えない開放感と、大浴場の巨石露天風呂がすごい

昔ながらの外観の白壁ですが、館内に一歩足を踏み入れると、ロビーは和モダンなデザインにリノベーションされていました。

宿泊したのは、特別フロアの和洋室です。琉球畳のベッドルームに、座り心地の良いソファが置かれたリビングがついています。

冷蔵庫の缶ビール、ジュース、お水は無料です。

露天風呂は縁側から出られる外にあり、屋根もなく開放感抜群です!

浴槽も広く、40度ぐらいの適温の硫酸塩泉をじっくりと楽しむことができます。
屋根がないので天気が悪い日だとつらいですが……いい天気で幸いでした。夜には曇ってしまったのですが、晴れていれば湯に浸かりながら星を眺めるのも楽しいでしょうね。

この他に、時間帯で男女が交換になる大浴場が2箇所あり、圧巻だったのは大きな溶岩をくり抜いて作られたという「巨石風呂」と、樹齢1200年の大木をくり抜いて作ったという「巨木風呂」です。

また、露天風呂付きの特別フロアに宿泊すると、貸切風呂も滞在中1回無料で入れます。

すべてのお風呂が個性的でお湯もすばらしく、館内で湯めぐりを楽しむには1泊では足りないと思うほどでした。

また、露天風呂付きの特別フロアに宿泊すると専用のラウンジを利用することができ、コーヒーや紅茶やアイスキャンディー。時間帯によってはリキュールなどのお酒も自由にいただくことができます。

露天風呂付き客室に泊まることの特典がいろいろあって「高かったけど露天風呂付きの部屋予約して良かった!」と思う機会が多かったです。

名物の「わさび鍋」のほか、天城産わさびをめいっぱい楽しめる

食事はダイニングでいただきます。味のあるお品書きと共に始まった夕食。

伊豆の魚のお刺身盛り合わせや鮎の塩焼きと共に、まずは静岡の地酒の呑み比べセットを。

お楽しみは、何と言っても名物の山葵鍋です。

わさびをこれでもかと言うほどにすりおろして、鴨肉の入った鍋に大根おろしと共に入れます。

そこにクレソンをたっぷり入れて、一煮立ちしていただくのが、爽やかな味わいで大変おいしかったです。

翌日の朝食にも、たくさんのおかずと一緒にわさびが1本丸ごとついていました。

おすすめは、ご飯にわさびをかけて食べるわさびご飯だそうで。
実は私は、そこまでわさびが得意というわけではないのでどうしようかと思っていたのですが、試しに少量をご飯にのせて食べてみると、そこまで辛みは強くなく、爽やかな香りを楽しむことができました。

布海苔のお味噌汁や、伊豆らしい「鯵の開き」などの定番の料理もすべておいしくいただきました。

静岡県:伊東温泉 マストランプ

静岡県からはもう1軒、伊東駅から徒歩20分弱の場所にある温泉付きのプチホテル、マストランプを選出しました。

2022年から2023年にかけて離れの客室を建設中のタイミングでは、宿泊できる客室数が少なかったので1人で泊まりにくかった時期もありましたが、2023年8月にサウナと温泉付きの離れ客室がオープンし、現在は平日のみですが1人でもすべてのお部屋に予約可能です。

私は本館に以前からある露天風呂付きの客室に宿泊したのですが、非常に満足度が高かったのでご紹介したいと思います。

宿泊レポートはこちらに公開しています。

客室露天は小さめだが湯は極上、館内の浴室はすべて貸切で利用可能

宿泊した本館の露天風呂付き客室は、8畳の和室にベッドルームがついた和洋室です。

和室でくつろぎ、快適なベッドで眠るという過ごし方ができるから、和洋室はいいですね。

部屋には小さなウッドデッキがついており、庭を眺めることができます。

このときは、デッキから離れを工事しているのが見えましたが……どんな風になったのか気になりますね。

客室露天風呂は、ウッドデッキがあるのとは別の方向にあります。

コンパクトな浴槽ですが、1人で入るなら十分な広さ。
湯温は源泉の投入量で調整しているそうで、加水なしでちょうどいい温度で入れました。熱ければ自分で水を足すこともできます。

マストランプには客室風呂以外に、内湯が2室と露天風呂が1箇所あり、すべて予約制で貸切で利用します。

2室の内湯は本館の客室からすぐの場所にあり、明るく、雰囲気も湯使いもすばらしい浴室でした。

露天風呂は広く、開放感抜群です。

3つの浴室もすばらしいのですが、予約制の貸切利用のため「入りたいときにすぐ入れる」わけではなかったりします。3箇所すべてを貸切で利用できるので、そこまで気にならない人が多いとは思いますが「とにかくいつでも好きなときに湯に浸かりたい!」という方は、露天風呂付きの客室を予約するのがおすすめです。

夕食の伊勢海老のブイヤベース、朝食の焼き立てパンが絶品

食事は1階のレストランで朝夕共にいただきます。

天井が高く、日中は日差しがよく入る雰囲気の良いレストランです。
テーブル同士の間隔も十分に空いているので、隣のテーブルが気になるようなこともありません。

「伊勢海老のビスク」「金目鯛の鱗焼き ふきのとうとナッツのソース」など、伊豆らしい食材がしっかり使われた料理をいただきつつ、ワインを楽しみます。

そして、こちらの宿の名物はなんと言っても、伊勢海老がごろんと入ったブイヤベースです。

伊勢海老のうまみが凝縮されたスープには、白身魚やムール貝などの魚介も入っていてかなりのボリューム。卓上コンロで温めつつ、ゆったりと楽しみます。

最後はブイヤベースのスープをリゾットにしていただきました。

デザートも本格的な味わいです。

翌朝の朝食も、スープ、サラダ、パン、卵料理すべてにこだわりが感じられます。

「白インゲン豆と野菜のスープ」と「玄米と根菜とひじきのサラダ」は、レシピを知りたくなるおいしさでした。

焼き立ての自家製パンが4種類もあり、好きなものを好きなだけいただけるのもうれしい。チョコデニッシュ……朝から贅沢な気分になりました。

最後はコーヒーとヨーグルトをいただいてごちそうさまでした。特に女性におすすめしたい、伊豆のご褒美宿です。

長崎県:壱岐リトリート海里村上

壱岐リトリート海里村上は、長崎県の離島「壱岐島」の湯ノ本温泉エリアにある温泉付きのリゾートホテルです。

いい温泉の湧いている離島はけっこうありますが、オーシャンビューの客室温泉付きで食事もすばらしいホテルがある離島は壱岐ぐらいではないでしょうか。他にもあるなら行ってみたいですが……。

壱岐島へは博多港から高速船かフェリーで向かうのが便利です。長崎空港から飛行機も運航しており、主要な港・空港まではあらかじめ連絡しておけば宿の車で送迎してもらえます。

すべての客室に1人で泊まることができ、また土曜日も一人泊可能な宿です。

宿泊レポートも公開しています。

無料ドリンクにはクラフトビールも!部屋風呂入って海を眺めつつビールの至福

宿泊したのは「プレミアム和洋室」で、和室にベッドルームが付いているタイプの部屋です。

ベッドルームのない「コーナー和室」が最もお安い部屋なのですが、予約したタイミングではクーポンを適用すると和洋室のほうがお安くなったのでこちらを選びました。

客室はとにかく窓が大きく、窓辺に置かれたカウチソファで本など読みつつダラダラ過ごしました。

客室内の冷蔵庫に入っているドリンクはすべて無料です。冷蔵庫のほかに「日田天嶺水」のウォーターサーバーまでありました。

瓶のウーロン茶、オレンジジュース、炭酸水にクラフトビールが2本も!

部屋のお風呂は広々としたベランダに設置してある露天風呂です。今回ご紹介した宿の中で、海里村上の客室風呂だけが常時かけ流しではなく入りたいときににお湯を溜めてはいるタイプです。

かなり熱い源泉が出るので、湯温の調節に少し難儀しましたが、1度ベストな温度に調整してしまえばあとは入りたいときに熱いお湯を追加するだけでした。

鉄分と塩分の多い濁り湯の濃厚食塩泉に、夕暮れや夜明けの海を眺めつつ浸かるのは至福の時間でしたね……。

もちろん、お風呂上がりには冷蔵庫のクラフトビールをいただきました。

また、客室風呂だけではなく男女別の大浴場もあり、広々とした露天風呂でオーシャンビューを楽しむことができます。

全室が露天風呂付きの宿なので、大浴場がいつも空いているのも良かったですね。

また、館内にはライブラリーを兼ねたバーコーナーがあり、コーヒーやお菓子、スパークリングワインなどをフリーでいただくことができます。

夕焼けに染まる海を眺めつつ、お風呂上がりの時間をゆったりと過ごしました。

お酒のラインナップがすばらしく、壱岐の魚介と壱岐牛をめいっぱい楽しめる

食事は朝夕共に1階にあるレストランで。

テーブルの席もあるようでしたが、1人なのでカウンター席に。
広々としたカウンターで、隣の席との間隔も十分に空いています。

ドリンクメニューはかなり充実しており、壱岐焼酎はもちろんのこと、壱岐で醸造されている日本酒やクラフトジンもあり、さらに壱岐外のいいお酒もいろいろとラインナップされていました。

私は、最初の1杯はクラフトジンのソーダ割りをいただき、それから日本酒を。
杜氏の高齢化などにより、壱岐では30年間ほど日本酒の醸造を行っていなかったそうなのですが、2018年に30年ぶりに復活したのだそうです。現在は杜氏さんの名前をとった「よこやま」という銘柄のお酒を醸造しているそうですが「よこやま 純米吟醸 SILVER」は都内の日本酒専門店などでもよく見かけるようになりましたね。

お刺身は「くえ」「赤雲丹」「本まぐろ」「剣先イカ」で、とても新鮮。壱岐はウニがおいしいですね……。

焼き物は「クエの米麹焼」です。その後に出てきたたっぷりの鮑は、炭火焼きとしゃぶしゃぶで味わうことができます。

そして最後の料理は壱岐牛のステーキ!
卓上で自分で焼くタイプではなく、パーフェクトな焼き加減で調理したものを出していただけるのがうれしい……。柔らかいけれど脂っぽくはない、旨みのつまった健康な牛をシンプルな味付けで楽しめました。

〆のご飯は「ウニ炊き込みご飯」「寿司」「雑炊」から選ぶことができます。迷ったすえに「ウニ炊き込みご飯」をお願いしました。

甘いウニの香りがいっぱいの炊き込みご飯と、干し貝柱入りワカメスープ。ご褒美感たっぷりの夕食でした。

朝食もレストランのカウンター席で。

ふわふわ焼き加減の卵焼きやカマスの塩焼き、まぐろの山かけなどご飯がすすむおかずをいただきました。朝食の際は目の前で天ぷらを揚げてくださるのですが、なんと「茗荷」と「鮑」で朝から豪華……。

滞在中ずっとご褒美感を味わえる離島の温泉ホテル。きっとまた伺いたいです。

熊本県:下田温泉 湯の郷くれよん

熊本県の下田温泉……静岡県の下田温泉と区別するために「天草下田温泉」と呼ばれたりするこの温泉地、公共交通機関で行くのはなかなか難易度が高いのですが、行けないことはありません。

熊本駅から本渡バスセンター行きのバスに約2時間半で終点本渡バスセンターへ。
そこからバスを乗り換え、下田温泉行きのバスに40分ほど乗って終点まで向かいます。
バスの時刻表は変わることもあると思いますが、現在の時刻表では、午前9時38分に熊本駅前発のバスで12時5分に本渡バスセンターに着き、13時15分本渡バスセンター発で14時ごろには下田温泉に着くことができます。

トータル3時間以上のバス旅ですが、熊本駅から本渡バスセンターまでは観光バスタイプの乗り心地の良いバスでトイレ休憩も挟んでくれますし、支払いにSuicaなどのICカードも使えるので想像よりはしんどくなかったです。もし私が運転できたとしても、バスよりはショートカットできるとは言えこの長い道のりを運転するのはしんどかったと思いますしね……。

以前「僻地の温泉地に向かうバスに私しか乗ってなくて金田一少年の事件簿みたい」とポストしたことがありましたが、それがこの、天草下田温泉に向かうバスでした。

たどり着いた下田温泉は静かな海辺の街で、チェックイン時間までぶらぶら散歩を楽しみました。

見に行かなかったけれど夕日がきれいなことで有名らしく、宿泊した宿では夕日が見えるスポットまで送迎するサービスもやっていました。(夕食後の時間帯だったので、お酒を飲んで面倒になり、絶対行かないだろうなと思った)

宿泊したのは「湯の郷くれよん」という、全7室の小旅館。

すべてのお部屋に温泉浴室が付いている宿です。

以前は、特別室以外の6室に1人でも泊まれたのですが、現在は1人で泊まれるのは3室ある「Bプラン」の部屋のみ。でも、3室もあるのだから十分です!

1人泊の料金アップもごくわずかで、土曜日の料金アップもなく、平日と同じ料金で宿泊可能です。遠いですが、時間をかけても行く価値のある宿だと思います。

熱めの湯に浸かったあとは、宿こだわりのレモンサワーを飲んでひたすらのんびり

宿泊したのは、現在は1人では泊まれなくなってしまった「Aプラン」の和洋室です。

6畳の和室にベッドルームが付いています。もちろん、1人で過ごすには十分過ぎる広さです。

こちらの部屋には内湯の「五右衛門風呂」と露天風呂の2つの浴槽でかけ流しの温泉が楽しめます。

どちらも1人サイズのコンパクトな浴槽ですが、つるつる浴感の炭酸水素塩泉を1人でゆったり楽しむことができます。

そしてお風呂上がりには……宿こだわりのレモンサワーをオーダーして、畳の上で飲みつつクールダウン。

このレモンサワー、レモンを凍らせてあってなんとも爽やかな味わいなのです。食事前にルームサービスで飲めるのがうれしい……。

ちなみに、部屋風呂だけでなく男女別の大浴場もあります。

内湯はタイル張りの美しい浴室で、露天風呂も開放感抜群!
なるべく早くチェックインして、部屋風呂も大浴場もしっかり楽しみたい宿ですね。

過去最高に大盛りだった刺身の盛り合わせをおいしい日本酒と共にいただく

食事は個室の食事処でいただきます。

食事処の入口に日本酒の冷蔵庫があり、その品揃えに心がときめきます。

日本酒は利き酒セットが何種類もあって、1人でもさまざまなお酒を楽しめるのがうれしいですね。

そして……驚いたのはお刺身の盛り合わせです。何人分ですかこれ?

伊勢海老や鮑がまるごとのっていて、その他のお刺身もすごい量です!
しかも、どれもめちゃくちゃおいしいのですが、きっと食べきれないな……と思っていたら、残したぶんは翌日かき揚げにして、チェックアウト時に持たせてくれるとのこと。それなら、食べられるぶんだけ食べればいいね!と思いましたが、結局夕食でけっこうな量を食べてしまいました。おいしかったので。

この他にも、海老の鬼殻焼きに……。

〆のご飯はなんと、小ぶりですがうな丼です。うなぎ大好きなので……これは食べたい。

すごい量の夕食でお腹いっぱいでした。この宿は、とにかくお腹を空かせて泊まったほうがいいと思います。

そして朝食も豪華!昨夜お刺身で出てきた伊勢海老のお味噌汁がとにかく目をひきます。海老の出汁が出たお味噌汁、おいしい……。

なぜかロールパンサンドの洋食メニューもありました。おいしかったです。

チェックアウト時には昨夜残したお刺身のかき揚げを受け取ったのですが、なんだか、量が多いような……。

と思ったら、かき揚げのほかにおにぎりと唐揚げまで入っていました。宿泊翌日の昼食まで用意してくれる湯の郷くれよん、きっとまた泊まりたいご褒美宿です。

惜しくも選から漏れた6軒の宿を、後日公開予定

今回「温泉浴室付きの部屋に1人で泊まれる宿で、特にご褒美感が強かった宿」を10軒厳選して公開しましたが「温泉浴室付きの部屋に1人で泊まれる宿だけど今回惜しくも10軒から漏れた宿」について、後日noteで公開予定です。

「こういう理由でご褒美感がやや薄いと感じた」というような「10軒に選ばなかった理由」も含めて本音でお届けするため、有料記事での提供となりますが、メンバーシップの会員の方もお読みいただけます。

もし、興味を持たれた方はnoteアカウントをフォローしていただけますと幸いです。

◆ お知らせ ◆
2020年10月に著書が発売となりました。
一人旅をもっと楽しみたい方に向けたエッセイです。
一人で泊まれるおすすめの温泉宿もたくさん紹介しています。

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