
相撲トレで進化! 阪神森下翔太外野手(23)が21日、都内の高砂部屋に体験入門し下半身をいじめ抜いた。オフのトレーニング施設が同じ中日上林誠知外野手(28)が、高砂部屋の十両経験者・朝志雄と知り合いという縁で異例の1日稽古が実現。課題とする股関節の柔軟性アップへ、四股やぶつかり稽古で汗を流した。押しも押されもせぬ虎の横綱へ、パワーに柔軟性も兼ね備える力士から学びを得た。
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18日に沖縄での自主トレを打ち上げた森下が、今度は相撲部屋にいた。それも1878年の創設以来、元横綱の朝青龍や元大関の小錦ら、実力だけでなく話題性にも富んだ力士を輩出してきた名門高砂部屋だ。四股200回に始まり、上半身の衣類を脱いでぶつかり稽古に参戦するなど、本格的なトレーニングで汗を流した。
沖縄でともに自主トレを行った中日上林のつながりで異例のトレーニングが実現した。同じスポーツといえど、野球とはかけ離れたように見える相撲に取り組み自身の課題解消に手応えを得た様子。「チームの中でも体が硬い方なので、相撲のアップを取り入れてみたいと思った」。片足を高く掲げ、強く地を踏む力士の基本動作である四股は、股関節の柔軟性に課題がある森下にとっては重要な動き。稽古場では「森下は特に(股関節が)硬いね」と言われてしまうほどで、今後は四股をアップやトレーニングに取り入れるプランもある。
稽古の最後の股割りでは、土俵に腰を下ろして開脚した状態で、力士が胸をべったりと土俵につける柔軟性に驚いた。森下が通うトレーニング施設「Rebase」の代表で、この日も同行した池田則仁さんは「股関節の使い方が下手なので、そこの改善にもなるね、と話をしていた」と出稽古の狙いを明かす。今季は腕力に頼らず体の回旋を意識した打撃フォームに取り組んでおり「股関節が使えないと回旋動作もできない」と池田さん。パワーだけでなく柔軟性にも重きを置く現役力士から得るものは多かったはずだ。
午前7時30分ごろから同11時ごろまで、体をいじめ抜いた。大関経験者で、この日の朝稽古時点では7戦全勝(8日目に敗れて7勝1敗)だった前頭朝乃山の迫力満点な動きも観察した。元横綱貴乃花の花田光司氏に似ていると言われることが多いという若武者は、ちゃんこ鍋もごちそうされ、スタミナばっちり。昨季は主に「3番右翼」でリーグ優勝&日本一に貢献した23歳。プロ2年目のジンクスをつっぱねる準備はできている。【中野椋】
◆角界から球界へ 市場孝之は、中卒後に佐渡ケ嶽部屋に入門した。琴市場のしこ名で序二段まで上がったが、2年で廃業。その後ロッテに92年から2年間内野手として在籍した。
◆球界から角界へ 近鉄に64年から2年間、投手として所属した土師一男は、引退後に大相撲へ。佐賀ノ海のしこ名で十両を2場所務めた。
◆トライアウト 12年の合同トライアウトで、峰崎部屋が新弟子募集を敢行。100枚の募集チラシを作成し勧誘した。翌年も募集活動を行ったが、成果はなかった。
◆幻の角界入り ロッテは14年、2軍の浦和球場に元大関栃東の玉ノ井親方らを招き講習会を開催。四股踏みなどの指導を受けた。当時114キロの井上がオファーを受けたが、年齢制限を超えており幻に。
<角界弟子入り>
◆巨人若手 91年12月に、若手の前田、鈴木、伏島、佐藤の4人が玉ノ井部屋へ体験入門。まわしを着け、四股、すり足、また割りなど力士と同じメニューをこなした。
◆日本ハム広瀬 テレビの企画で96年12月、武蔵川部屋を訪問。武蔵丸、武双山に胸を借りてのぶつかりげいこ。「全く押せなかったが、いいトレーニングになった」と満足げ。
◆西武小野寺 07年1月に時津風部屋で始動。股わりに苦しみながらも「下半身が柔らかくなればフォームが安定するし、ケガ防止にもなる」と意義を強調。
◆巨人長野、藤村 宮城野部屋を11年12月に訪れ、横綱白鵬に弟子入り。約2時間の朝稽古体験。長野は白鵬の助言で、練習に四股の導入を決めた。
◆ロッテ井上 2軍の浦和球場に14年5月、元大関栃東の玉ノ井親方らを招き講習会を開催。四股踏みなどの指導を受けた。当時114キロの井上がオファーを受けたが、年齢制限を超えており幻に。
◆オリックス佐野 同郷の嘉風がいる尾車部屋に、17年1月に弟子入り。2日間の入門で四股、すり足、ぶつかりなどを体験し「給料が上がったら懸賞を出したい」と意気込んだ。
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