新型コロナウイルスの大流行(パンデミック)は、世界中の飲食店に大打撃を与えたが、外食産業における宅配事業化はそれ以前から着実に進んでいた。そして、感染拡大による都市封鎖や行動制限により、ゴーストキッチンはアジアで爆発的に増えた。
近年では、料理デリバリーアプリが大人気となっていたこともあり、レストランで提供されるような食事を自宅に素早く配達してもらうことに利用者は慣れていた。
そして、この需要に応えるため、デリバリー専門の調理場を設けたり、調理場の一部を間借りしたりする事業者が増えた。こうした調理場は「クラウドキッチン(cloud kitchen)」とも呼ばれる。
そうした中でパンデミックが起き、世界数十億人の外食習慣が途絶えた。
「これにより(ゴーストキッチン)業界全体が、いわば超成長した。業界にとっては後押しとなった」と台北郊外にクラウドキッチンを構える「ジャストキッチン(JustKitchen)」の陳星豪(Jason Chen、ジェイソン・チェン)最高経営責任者がAFPに語った。
ジャストキッチンは昨年初め、台湾初となるゴーストキッチンを始めた。現在、台湾全土で17か所、さらに香港の1か所でビジネスを展開中だ。フィリピンやシンガポールへの年内の進出も視野に入れている。
東南アジアの配車サービス大手、シンガポールのグラブ(Grab)やインドネシアのゴジェック(GoJek)も、このトレンドに飛びついた。グラブは昨年、東南アジア地域に新たに20のクラウドキッチンを設置している。パンデミック前は42店だった。
市場調査会社リサーチアンドマーケット(Researchandmarkets.com)のリポートによると、今後、世界のゴーストキッチン産業は、毎年12%以上成長し、2028年までに1393億7000万ドル(約15兆4000億円)規模になるという。
からの記事と詳細 ( デリバリー専門「ゴーストキッチン」 コロナ禍のアジアで急成長(AFP=時事) - Yahoo!ニュース )
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