奄美大島への県独自の緊急事態宣言について会見する鹿児島県の塩田康一知事=8日、県庁
独自の宣言を発令した8日から15日までの島内の感染者は543人で、県全体1010人の半数以上に上る。オミクロン株が急速に広がった年明け以降、島内の感染者が初めて2桁になった6日は10、20代が8割近くを占め、60代以上は3%だったが、15日は35%が60代以上になった。14日までに重症者は出ていない。
県外在住ながら、島へ帰省中に感染する人もいる。実家で療養している東京の女性(21)は「感染が分かってから部屋にこもり、家族と顔を合わせないようにしていたが、母と弟に次々にうつった」と明かした。
県全体の警戒基準は現在「レベル1」。14日時点の病床使用率は18.9%とレベル2の指標(20%)を下回るが、奄美大島に限れば72.7%に達し、上から2番目のレベル3の状況にある。直近1週間(9〜15日)の人口10万人当たりの新規感染者は917人で、全国で突出する沖縄県の666人を大きく超える。島内の状況は、国のまん延防止等重点措置が適用されている沖縄より深刻だ。
政府の基本的対処方針によると、重点措置の適用は県全域がレベル3または、2相当で各地に感染が拡大する恐れがある場合などを目安とする。県は「島内における局所的な感染拡大」として要請を見送ってきた。
ただ、県は島内に独自の緊急事態宣言を出して飲食店に時短営業や酒類の提供停止を求めレベル3相当の対策をとる。名瀬保健所の人員は16人から27人に増やし、自宅待機者の電話での健康観察は本庁職員が担うなど態勢を強化している。
塩田康一知事は、感染地域の広がりに警戒感を示し「週末の状況を見て対応を判断したい」と話した。
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