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スタートアップのフォレストデジタル(北海道浦幌町)が、部屋の壁や天井に映像を投映する空間型VR(仮想現実)の展開を進めている。森林の映像を投映する「デジタル森林浴」には、実際の森林浴に近い水準の心理的改善効果がある可能性が判明した。今後は各地の文化や歴史にまつわる映像も拡充し、地域の魅力を発信する手段としても訴求する考えだ。
2022年3月、フォレストデジタルは東京・千代田にあるオフィスビル「TOKIWAブリッジ」に空間型VR「uralaa(うらら)」の常設施設をオープンした。シェアオフィスの共有スペースである会議室を利用し、消灯した部屋の前面と両側面、そして天井の計4面に森や海などの自然の映像を投映する。シェアオフィス利用者は会議やリフレッシュなど様々な用途でこの部屋を使うことができる。
フォレストデジタルが2022年1月に一般販売を始めたuralaaはマルチスクリーン映像とサラウンド音響システムを使った技術だ。利用者はヘッドマウントディスプレーなどを使うことなく体一つで映像の世界に没入することができる。映像に合わせたアロマオイルなどを組み合わせるとさらに没入感を高められるという。
uralaaの最大の特徴は、部屋の角の部分でも映像を違和感なくシームレスにつなげられることだ。類似する技術のプロジェクションマッピングは投映する場所に合わせた映像を作製するのが一般的だが、uralaaは一般的な居室空間であれば利用開始時に部屋のサイズを指定するだけで場所を選ばずに使える。
uralaaの利用には専用の小型PCセット(税別約20万円)と月々の利用料(税別5万8000円)が必要だ。PCセットをプロジェクターやサラウンド音響システムにつないで使用するが、これらの機器は市販のものが使える。uralaaは正面と天井の2面から両側面を含めた4面までの出力に対応しており、1面につき1つのプロジェクターを使う。利用者は自分のスマートフォンやタブレット端末から専用Webサイトにログインし、クラウドに保存されている映像の中から流したいものを選ぶことができる。
からの記事と詳細 ( 部屋にいながらリフレッシュ、空間型VRによる「デジタル森林浴」とは - ITpro )
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