京都・蓮久寺の三木大雲住職のもとには、助けを求める人が絶えない。ポルターガイストに悩まされている、人形をお祓いしてほしい、さまよう霊を供養成仏させてほしい……。そんな実話や自身の体験など、現代の怪談、奇譚の数々を収めた『怪談和尚の京都怪奇譚 宿縁の道篇』(文春文庫)より、背筋も凍る「共感」を特別公開。見えない世界に触れることで、あなたの人生も変わる……のかもしれない。(全2回の1回目/後編に続く)
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美しい場所に行き、美しい景色を見るのは、とても幸福な時間です。しかし、その景色を誰かと共有出来たら、更に幸福な時間となります。これは悲しい事でも同じです。
悲しい出来事や苦しい事があったとしても、その悲しみや苦しみに共感してくれる人がいると、それだけで少し救われた気分になります。
そういった意味では、心霊体験は孤独な体験の1つではないかと思います。何故なら、科学で推し量ることが出来ないので、他の人が共感し難いわけです。
それでも共感して欲しい、信じて欲しいと、私の元にお話しくださる方が来てくださいます。
さて、今回もそんな共感を求めて、1人の女性の方がお越しになられました。
事故物件の良さとは
「当たり前ですが、最初は本当に誰にも信じてもらえなかったんです」そう興奮気味にお話をはじめてくださったのは、とあるマンションにお住まいの30代の葉山さんという女性の方です。IT関係のお仕事をされておられ、趣味は引っ越しだそうです。パソコンさえあれば何処でもお仕事が出来るので、引っ越しも頻繁にされるようです。
実は私は、事故物件に住んだ事が今までに結構あるんです。事故物件の良さは、何より格安な家賃です。酷い事故があった部屋ほど安くなります。例えば、殺人事件や複数の人が亡くなっている部屋なんかは、飛び抜けて安くなります。私は心霊現象を信じていませんでしたので、全く怖くもなく、ただ安さに惹かれて住んでいたんです。時々、家鳴りのような音がしたり、戸が勝手に開いたりはしました。しかしこれは建て付けのせいで、心霊現象ではないと思います。恐らく心霊現象を信じる人は、これを霊のせいだと言うに違いないと思います。
からの記事と詳細 ( 「部屋の中に誰かがいる」安さに惹かれて事故物件に住み始めたが…30代女性を待ち受けた“恐怖体験” - 文春オンライン )
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