【高砂部屋の面々〈3〉】出世諦めない25歳ちゃんこ長 “史上初”二刀流なるか/上
角界一の“大家族”の日常を紹介する連載「高砂部屋の面々」の第3回。
「お相撲さんって、どんなものを食べてるの?」そんな疑問に、部屋でちゃんこ長を務める三段目の朝心誠(あさしんじょう、25)が答えてくれた。上下編の2回にわたってお届けします。
大相撲
三段目 朝心誠 3場所連続勝ち越し中
朝心誠守(あさしんじょう・まもる)
本名・横道守。1998年(平10)2月12日、名古屋市生まれ。東海工業専門学校熱田校の高校課程を卒業後、朝横道のしこ名で、16年春場所で初土俵。18年春場所から朝心誠に改名。昨年秋、九州と2場所連続で最高位を更新。最高位は西三段目19枚目。今年7月の名古屋場所終了現在で、3場所連続勝ち越し中。通算148勝142敗11休。170センチ、116キロ。
横綱6人、大関9人生んだ名門の味
高砂部屋は1878年(明11)の部屋創設以来、横綱6人、大関9人を輩出した屈指の名門だ。モンゴル出身で優勝25回を誇る元横綱の朝青龍、米国ハワイ出身の巨漢で元大関の小錦ら、実力だけではなく、話題性に富んだ力士が在籍してきた。国際色も豊かな歴代名力士の、強さや大きな体をつくったのが高砂部屋の「ちゃんこ」。食事だ。現在、その食事の責任者である「ちゃんこ長」を務めるのが朝心誠(あさしんじょう)。7月の名古屋場所の番付は、西三段目29枚目だった25歳だ。
朝心誠が「ちゃんこ長」に就いたのは、2年前の21年夏だった。前任で20年近く、ちゃんこ長を務めた、最高位は西三段目77枚目の大子錦が引退後、空いていたポストに立候補して就任した。「最初は将来的にも役立つかと思った部分はあったんですけど、今は、みんながおいしそうに食べている姿を見たくて、毎日楽しく作っています」。
調理場では、手伝いの若手力士らにテキパキと指示を出す。大関経験者の朝乃山も、新型コロナウイルスのガイドライン違反で6場所出場停止中、野菜のカットなどを手伝った。調理場では土俵の実績は関係ない。チームワークの良さが、おいしいちゃんこにつながると知っているから、多くの力士が手伝いに名乗りを上げる。常に慌てない朝心誠がつくり出す、調理場のゆったりとした空気感が、笑いの絶えない食卓へと結びついている。
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1999年入社。現在のスポーツ部ではサッカー(1)→バトル→五輪→相撲(1)→(5年半ほど他部署)→サッカー(2)→相撲(2)→ゴルフと担当。他に写真部、東北総局、広告事業部にも在籍。
よく担当や部署が替わるので、社内でも配った名刺の数はかなり多い部類。
数年前までは食べる量も社内でも上位で、わんこそばだと最高223杯。相撲担当になりたてのころ、厳しくも優しい境川親方(元小結両国)に「遠慮なく、ちゃんこ食っていけ」と言われ、本当に遠慮なく食べ続けていたら、散歩から戻った同親方に「いつまで食ってんだ、バカヤロー!」と怒られたのが懐かしいです。
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