社会に出てからも子供部屋に住み続ける「子供部屋オジサン・オバサン」は、なぜ頑なに実家から出ないのか。それは、若者が厳しい経済状況に置かれているからに他ならない。彼らのリアルな貯蓄額、奨学金の借入額、さらに筆者が経済困窮した際にシレッと実家に帰ろうとしたら両親に拒否されたエピソードは前編記事〈「子供部屋オジサンは正義」「実家を離れる必要はない」そう思うのも納得の「貧しい若者たち」の実態〉で紹介した。
後編記事では、昨今の海外出稼ぎブームや、日本のある「いびつな構造」にふれながら、引き続き「若者の経済困窮」について考えていく。
なぜ若者は日本脱出を画策しているのか
NHK『クローズアップ現代』でも話題になったが、ここ最近は海外へ出稼ぎに出る若者がパラパラと現れている。
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一昔前では考えられなかった兆候だが、オーストラリアの農場で毎日6時間ほど働くだけで、なんと月収50万円が狙えるらしい。
直近20年間の大卒初任給がおおよそ20~22万円で推移していることも考えると、専門的な資格が不要にもかかわらず高収入が保証されている条件はたしかに魅力的だ。
ネットでは「オーストラリアの物価は日本の2倍から3倍あるから意味ない」といったコメントも散見されるが、私が2023年5月に同国のシドニーを訪問した際、「たしかに外食費は高いけど自炊すれば問題はない(むしろ日本より安い食品も多い)」といった印象を受けた。
具体的には牛肉が100グラムあたり200円弱。カンガルーの肉も同じ価格帯だった。英語力や経験値の獲得を含め、海外で働くという選択肢は正直アリだと私は思う。
若い世代が祖国に見切りをつけるトレンドは、今後も加速していくのではないか。なぜなら日本社会で行われている「世代間のイジメ」が解消される見込みはゼロに等しいからだ。
からの記事と詳細 ( 子供部屋に閉じこもるか、海外へ脱出するか…若者が絶望する日本社会で「負の連鎖」が止まらないワケ(佐藤 大輝 ... - 現代ビジネス )
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