大阪市北区のクリニックで昨年12月に発生し、26人が犠牲になった放火殺人事件は、17日で発生から半年となる。遺族らは癒えない悲しみや不安を抱えながら日々を送っている。大切な人の生前の姿を事件後に改めて知り、動き始める人もいる。
事件現場のクリニックで診察中に亡くなった西沢弘太郎院長(当時49)の墓を、両親が5月初旬、大阪府内に新たに建てた。
西沢さんの妹(45)は納骨式で手を合わせた。「このお墓の中に兄が入るんだと、現実を目の当たりにした感じ」。時間と共に悲しみを感じるようになった。
事件直後は気持ちが張り詰めていた。少し時間が経ち、時折、弘太郎さんを思い出すようになった。「どうして(巻き込まれたのが)兄だったんだろう」
2人兄妹だった。大阪府松原市で育ち、兄は医師である父と同じ道を歩むようになった。互いに成人し、じっくり話をする機会は減っていた。
事件の数週間後。実家の弘太郎さんの部屋で古い手紙を見つけた。10通以上あった。高校生だった30年ほど前、埼玉の大学に進学して実家を離れていた弘太郎さんに、自分が宛てたものだった。
「夏休みはお兄ちゃんと一緒…
からの記事と詳細 ( 亡き兄の部屋、見つけた私の古い手紙 募る思い「どうして事件に」 - 朝日新聞デジタル )
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