【栃木】昨春閉校した藤岡第二中の利活用として、市が老朽化の進む部屋小を移転させる方針であることが分かった。部屋小は大規模改修が必要な上、浸水想定区域に含まれていることが主な理由。市は地元に説明を続けており、住民や保護者の意見を踏まえて決定する。一部住民は「プロセスが強引で拙速」と反対しており同日、市と市教委に方針撤回を求める805人分の署名を提出した。
市によると、藤岡第二中は閉校後も避難所や投票所として使用しており、市は公共施設としての利活用を検討していた。昨年4月、藤岡第二中の学区内28自治会にアンケートで利活用の意見を募ったところ「避難所」や「部屋小移転」「運動施設・公園」が上位だった。
部屋小の二つの校舎と体育館は築58~48年と、法定耐用年数を10年以上超過しており、外壁や屋上の改修が必要という。市の試算では、藤岡第二中を解体し部屋小を改修する場合の費用は約5億6千万円、部屋小を移転・解体し藤岡第二中を改修する場合は約4億6千万円だった。
部屋小が2015年9月の関東・東北豪雨で浸水被害に遭ったことも踏まえ、市は昨年11月、北西へ約2キロ離れた藤岡第二中へ移転する方針をまとめた。今年2月に部屋小保護者に実施したアンケートでは移転賛成が59%、反対12%、どちらでもないが29%だった。
市の方針に対し、一部住民が「住民に直接の説明がない」などと反発。27日には代表者が市役所を訪れ、大川秀子(おおかわひでこ)市長と青木千津子(あおきちづこ)教育長宛てに805人分の反対署名を提出した。
保護者の一人で代表の毛塚寛人(けづかひろと)さん(52)は「寝耳に水の話。小学校と中学校では階段などの規格が異なり、安全とは言えない。公共施設の利活用でなく、子どもを最優先に考えてほしい」と訴えた。
署名を受け取った増山昌章(ましやままさあき)副市長は「反対を押し切って強引に進めることはない」と応じた。早ければ来年夏の移転を見込んでいたというが、市教委は「地域や保護者の声をよく聞いて判断し、決定したい」とした。
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