この春は、外出自粛要請などの影響で、普段より在宅率が高くなっていると思います。
そこでお薦めしたいのが、キッチンの大掃除です。冬の大掃除ではなく、春の方がオススメとのこと。なぜなのか、プロの家事サービスを提供している「アクティア株式会社」お客さまサービス部の鈴木健吾さんにその理由と掃除の秘訣を教わりました。
春に掃除したいワケとは?
「キッチンの汚れがやっかいなのは、油をベースとした汚れがこびりついてしまっているからです。キッチンの換気扇は、掃除が大がかりになるため、暮れの大掃除でがんばるという人も多いですが、気温が下がれば、油が固まり汚れが落としづらくなります。気温が高くなり始める春がチャンスです。
また、掃除に使う水も冷たくなり、手荒れなどの原因となります。気温が上がってくるためキッチンの掃除をするのが最適なのです」(鈴木さん)
換気扇汚れがやっかいな理由
キッチンの換気扇は、なぜ汚れがひどくなりやすいのでしょうか?
「それは、料理中に吸い上げられた油やホコリが付着してしまうからです。汚れたフィルターを放置していると、黄ばんだり、ギトギトした汚れが目につくようになるだけでなく、汚れた空気を十分に排出することができなくなります。
すると、汚れた空気がキッチンやリビングに充満して、壁や床のベタつきにつながります。さらに料理中に温められた油汚れが垂れてくる、なんてことになりかねません」(鈴木さん)
換気扇掃除の手順
油とホコリの絡みあったギトギト汚れも、簡単に落とせる方法があるといいます。
「準備するのは、市販のアルカリ性洗剤(重曹やセスキ炭酸ソーダでもよい)と大きなゴミ袋です。油汚れは酸性なので、アルカリ性の洗剤が効果的なのです。きれいに洗うコツは、ゴミ袋を使ってつけ置き洗いをすること。輪ゴム、ゴム手袋、新聞紙、古タオル、古歯ブラシなどもあると便利です」(鈴木さん)
【1.フィルター、ファン等をつけ置き】
換気扇の下に新聞紙を敷き、シンクの中かダンボールなどにゴミ袋を広げておく。次に、ゴム手袋をしてフィルターやファンなどのパーツを外し、ゴミ袋に入れる。そのゴミ袋に40~50℃のお湯をパーツがひたひたに浸かるくらい入れ、洗剤も入れて、そのまま20~30分置く(輪ゴムを使うと口を閉じやすい)。
※濃度は、各洗剤の説明書に従います。
【2.レンジフードを掃除】
洗剤をお湯で溶き、そこにキッチンペーパーを浸して軽く水気を切り、レンジフード内部などを拭く。必要に応じて水拭で洗剤を落とす。
「換気扇は高い位置にあるので、スプレーなどを使うと洗剤が垂れて目に入る危険があります」(鈴木さん)
【3.フィルター、ファンを洗う】
ゴミ袋に漬けておいたフィルターやファンから汚れが浮き上がってきたら、洗浄液を捨て、古歯ブラシ等で軽くこすって汚れを落とす。水ですすいで乾燥させ、元のようにセットする。
「排水口の上でゴミ袋の端を切って流せば、シンクの中が汚れません。汚れがひどい場合は、もう一度同じことを繰り返します」(鈴木さん)
家庭で難しい場合は
「換気扇の構造はさまざまですが、ほとんどの製品でフィルターは簡単に取り外すことができるので、ぜひご家庭でお手入れして下さい。
ただ、換気扇内部は構造が難しく、ご家庭でのお手入れは難しいかもしれません。また、長年使って頑固な汚れがこびりついている場合もあります。掃除が難しいと感じたら、専門の知識・技術を持ったプロにまかせるのもよいと思います」(鈴木さん)
なんとなく落ち着かない日々が続いていますが、キッチンまわりをすっきりさせて、心もリフレッシュしてみてはいかがでしょうか。
ウェザーニュース
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