東京の桜も開花して,ようやく春めいてきたと思った矢先に,季節外れの雪に見舞われてガクブルしている筆者がお届けする「インディーズゲームの小部屋」の第726回は,TUNIC Teamが開発した「TUNIC」を紹介する。本作は,古代の遺跡に隠された秘宝を求めて,可愛らしい子ギツネが奮闘するアクションRPGだ。もう冬物の服はクリーニングに出しちゃったんだけど……。
本作のストーリーは,とある島に漂着した主人公の子ギツネが,この島に眠る財宝を求めて冒険を繰り広げるというもの。どうやら,その財宝には不老不死の力が宿っているとも言われているらしいが,とある事情により詳しいことは分からない。というのも,本作では独自の文字が使われており,それがさっぱり読めないのだ。果たしてこんな状況で,子ギツネは目的を達成できるのだろうか……。
本作は2Dの「ゼルダの伝説」を彷彿させる,斜め見下ろし型のアクションRPGで,ほのぼのとした可愛らしいグラフィックスが大きな魅力。子ギツネは剣や魔法による攻撃や,盾を使った防御やパリィ,ローリングによる回避などを駆使してモンスターと戦っていく。とは言え,ゲーム開始直後はアイテムを1つも持っていないので,まずは近くにある木の棒を拾って装備しよう。
基本的なゲームの進め方は,島のあちこちを冒険してアイテムを集め,さまざまなギミックを利用して島の秘密を解き明かしていくというもの。各所にあるキツネの石像がチェックポイントになっており,触れることでHPや魔法を使うのに必要なSPの回復と,ポーションの補充が行える。また,石像に特定のアイテムとお金(のようなもの)を捧げると,HPやSPの上限アップと,攻撃力,防御力の強化などが可能だ。
ちょっと面白いのが,冒険の途中でバラバラになってしまった“ゲームの説明書”を集めていく要素。この説明書には本作のストーリーや操作方法,謎解きのヒントなどがイラスト付きで書かれている……のだが,これがまた見事に読めない。読めない部分はイラストから内容を推測したり,日本語で書かれた一部の文字や文章を参考にしたりして,自分で想像しなくてはならないのが,面白くも大変なところだ。
また,子ギツネの愛くるしい見た目と裏腹にアクションの難度は高めで,容赦ないザコ敵のラッシュや厳しいボス戦は「DARK SOULS」に通じるものがある。島の至るところに,初見プレイではほぼ見つけられないショートカットが隠されたマップ構成も見事で,プレイ中は何度も「えっ,こことここがつながっているのか!」と驚かされた。探索好きで,歯ごたえのあるゲームを求めている人に,ぜひオススメしたい。そんな本作はSteamにて3090円で発売されているほか,Xbox Game Passでも配信中だ。
■「TUNIC」公式サイト
https://tunicgame.com/からの記事と詳細 ( インディーズゲームの小部屋:Room#726「TUNIC」 - 4Gamer.net )
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